音元出版社員がガチ試食!
電源でお米の味が変わる? 「電源トランスご飯」と「普通電源ご飯」をブラインド試食
いよいよ試食開始だ。2つの炊飯器で炊きあがったご飯は、見た目はまったく同じように見える。しゃもじを二つ用意し、それぞれをしっかり混ぜる。ここでも見た目の違いはない。
野間がこの二つのごはんを、まったく同じ容器によそって準備完了。デスクで仕事していた私に、準備ができた旨を伝えてくれた。いそいそと会議室に移動する。
会議室に入ってみると、目の前に二つの米が置かれている。おかずなどもちろんない。そして、傍らに「食べてみて!」とニコニコしている野間。笑顔が逆に怖い。間違えたところで誰も文句は言わないだろうが、何とはなしにプレッシャーを感じる。
果たして、俺に「電源トランスご飯」と「普通電源ご飯」の区別はつくのだろうか。 …いや、区別がついたところで逆に炎上とかやばい気もするのだが、そのあたりは大丈夫だろうか。そもそも違いを当てることに意味はあるのか。様々な思い、疑念が去来する。
…まあいい。意を決して、箸を口に運ぶ。瞬時に、口の中にお米の味がふわりと広がる。おかずなしにご飯だけを食べるなんて何年ぶりだろうか。ほとんど記憶にない。滅多にないことだけに、純粋にお米の味のみが際だって感じられる。
一口食べた後、もう片方の米を一口つまむ。それを2〜3回繰り返したところ、あ、今わかったな。これは間違いない、と強い確信を得た。
片方の米を指さし、「こっちがトランスご飯ですよね」と野間に告げる。「トランスご飯」などと意味不明な言葉を発している滑稽さを客観視する余裕はない。文字通り固唾をのんでいると、一瞬の間ののち「正解!よくわかったね」と野間。自信があったとはいえ、ほっと安堵のため息が洩れる。
はっきりいって、違いは歴然としている。「電源トランスご飯」はモチモチしていて水気がある。一方「普通電源ご飯」はパサついていて味気ない。噛み応えもあまりなく、いわゆる普通の無洗米といった感じだ。比べてみると、電源トランスご飯は旨み成分もしっかりと引出されているようで、口に入れた瞬間に違いが分かる。
実際に食べてみると「これ、違いがわからない人いるの?」と少し強気な発言をしたくなるほど、まったく味が違うのだ。米そのものの種類が変わったような激変ぶりを感じた。無洗米とふつうの米くらいの違いがある。この差が電源トランス一つで生まれたというのは、ちょっと信じがたい。
念のため、もう一度実験してみたが、そのときも一口食べただけで味の違いを実感。どちらが電源トランスご飯かをしっかり当てることができた。
さて、主観評価では差が歴然であった「電源トランスご飯」と「普通電源ご飯」だが、被験者が自分一人では、ちゃんとしたテストとは言いにくい。そこで、会議室で米をよそう野間に「なにやってるの?」と声をかけたその辺の人達(音元出版の社員達)にもテストしてもらった。