海上忍のラズパイ・オーディオ通信(1)
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■Raspberry Piでハイレゾ再生
Raspberry Pi 2でハイレゾ再生する方法は2つに大別できる。ひとつは、基板に突き出た26ピンの汎用入出力インターフェイス(GPIO)にDACボードを挿すこと。I2S信号を直接DACへ送信できるので、音質的にはベターな方法といえるが、製品の選択肢は少ない(少なくとも対応製品を販売している著名メーカーはない)。基板の追加であり、アコースティックな設計をも評価するオーディオ機器らしさも乏しい。GPIOという選択肢も魅力はあるが、ベア・ボーン感が増すことへの抵抗のほうが大きい。
もうひとつは、USB-DACを接続すること。製品の選択肢は言うまでもなく圧倒的、着せ替え感覚で選べるという楽しさがある。基本的にUSB Auidoに対応した製品であれば動作するため、コンポーネントとしてのUSB DACに出力するもよし、ヘッドホンで楽しむポータブル機を使うもよし。理屈の上ではGPIOのほうが有利だが、扱いやすさと機動力、PCやスマートフォンと共用する可能性を考えると、総合点ではUSB-DACに軍配が挙がる。
PCがあるのに、という声も聞こえてきそうだが、ことハイレゾ再生に関してはむしろ有利だ。1曲あたり数百MBはザラというDSDの場合、いまやSSDが主流のノートPCでは、貴重なディスクスペースの圧迫要因になる。だからNASやUSBストレージに保存しておくことになるが、そうなればPCで再生する必要はないのでは? 任せられるものなら、操作が面倒でないのなら、音楽再生は専用機に任せてしまうほうがいい。