ドルビーアトモス対応タブレットの実力とは？ 「LAVIE Tab E」ファーストインプレッション

■大きなシネコンのスクリーンで映画を観ているような臨場感

CG映像のコンテンツ『Audiosphere』は、画面の中を立体的に移動する球体や光のオブジェクトの動きに合わせて音が動き、音の位置を確認するのに最適なデモだ。ヘッドホンリスニングながら、音が前後方向や頭上など様々なところから聞こえてくる感覚がとても新鮮だ。

『Amaze』はジャングルの映像に合わせて、立体的に移動する効果音の様々な音色も聴き分けながら楽しめるコンテンツ。鳥が翼を羽ばたかせてリスナーの周りを旋回する音は、つながりがとても滑らかだ。

鳥が素速く移動する音の位置が正確に把握できるほど、同時に鳴っているほかの効果音とのセパレーションがよく、全体のクリアな見晴らしが確保されている。雷鳴の轟きや、空から振ってくる雨の音が地面に叩きつけられて飛沫を上げる様子も、上下方向の空間再現が高まることで、描き出される情景にいっそうの説得力が加わる。

映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』のトレーラー映像では、主人公たちの頭上に浮かぶ巨大な宇宙船から次々と大型のコンテナや車が降り注ぐという、現実には「ありえない」シチュエーションなのに、迫力あふれるサラウンドがその場の緊迫感をとてもリアルに感じさせてくれる。

役者のセリフや息づかいの音にも雑味が無く、たくさんの効果音の中に埋もれず、ストレートに耳に飛び込んでくる。海に落ちた巨大なコンテナが立てる波飛沫の高さや、押し寄せてくる波のスピード感までもが、ありありと伝わってくる。まるで大きなシネコンのスクリーンで映画を観ているような臨場感が満喫できた。