A20がA10からどう進化したかも詳説
<IFA>レビュー:ウォークマン「NW-ZX100」の音質を「ZX2」「ZX1」と比較
IFA 2015の会場にて披露された新ハイレゾウォークマン「NW-A20」と、ハイエンドウォークマンの「NW-ZX1」直系の後継モデルにあたる「NW-ZX100」。会場のデモ機を用いて音質チェックを行った。
NW-ZX100の位置づけは、同じく新モデルのNW-A20とNW-ZX2の中間を担う、NW-ZX1の後継機だ。
筐体はZX1から変更され、完全に新規に作られたアルミ切削のものだ。より高音質化を図るチューニングとして、プリント基板の穴を銅メッキで埋めるFilledVIA構造、高音質無鉛はんだ、導電ビスを採用している。
これらに加えて、ZX2相当の高音質コンデンサ「OS-CON」、フィルムコンデンサ、低抵抗ケーブルと保護回路、圧膜銅箔プリント基板、内部基板上のOFCケーブル、そしてZX2の高音質化に大きく寄与していた44.1kHz用の専用クロック発信器まで採用している。
NW-ZX100の欧州での価格は700ユーロ。国内はおそらくZX1に近い値付けになるだろうが、ZX2の高音質技術を贅沢に投入したモデルなのだ。
NW-ZX100は、音質面でもNW-ZX2に迫るのだろうか?と思いながら試聴を始めると、良い意味でNW-ZX2とは音色が異なる。音のニュアンスとしては、NW-ZX2よりむしろNW-ZX1のサウンドに近い。
NW-ZX100では、microSD経由で自前の音源を聴くことができたので、普段リファレンスに使っているハイレゾ楽曲を再生。ヘッドフォンはMDR-1Aで試聴を行った。
まずDaftPunkを聴いてみると、中低域のスピーディーなドライブ感とタイトで質の良い重低音はそのままに、中高域の荒れがちな音がよく抑えられている。
SHANTIのジャズナンバーを聴いても、ボーカルの音の「近さ」が迫るようで、表現力をそのままに増している。カーペンターズでは、音の重なりを丁寧に描き出し、奥行きや立体感が得られ、ボーカルも情報量が豊富だ。
NW-ZX1では、音源の情報をエッジを立てるように引き出していたのに対し、NW-ZX100はそのダイレクトな音質傾向を継承しつつ、荒々しさを抑えて情報量志向に振っているイメージ。NW-ZX1ではやや聴きづらかったアニソンも、ダイナミックな瞬発力はそのままに中高域までクリアに鳴らし、NW-ZX1に比べて音源への対応力を高めている。
それではNW-ZX2とくらべてどうか?というと、やはりZX2とも音の方向性が異なる。NW-ZX2はそのサウンドをHI-FIオーディオらしい、芳醇な余裕ある鳴りへと向けていたが、NW-ZX100にはそうした味付けはない。
むしろNW-ZX1の持つ”エネルギッシュ”かつ”ダイナミック”さを持たせたまま、着実に音を進化させてきた印象だ。ラインナップ上はNW-ZX2がハイエンド、NW-ZX100がミドルレンジとなるが、単純に音質が上下関係にあるわけではないということはお伝えしておきたい。
NW-ZX100の位置づけは、同じく新モデルのNW-A20とNW-ZX2の中間を担う、NW-ZX1の後継機だ。
筐体はZX1から変更され、完全に新規に作られたアルミ切削のものだ。より高音質化を図るチューニングとして、プリント基板の穴を銅メッキで埋めるFilledVIA構造、高音質無鉛はんだ、導電ビスを採用している。
これらに加えて、ZX2相当の高音質コンデンサ「OS-CON」、フィルムコンデンサ、低抵抗ケーブルと保護回路、圧膜銅箔プリント基板、内部基板上のOFCケーブル、そしてZX2の高音質化に大きく寄与していた44.1kHz用の専用クロック発信器まで採用している。
NW-ZX100の欧州での価格は700ユーロ。国内はおそらくZX1に近い値付けになるだろうが、ZX2の高音質技術を贅沢に投入したモデルなのだ。
NW-ZX100は、音質面でもNW-ZX2に迫るのだろうか?と思いながら試聴を始めると、良い意味でNW-ZX2とは音色が異なる。音のニュアンスとしては、NW-ZX2よりむしろNW-ZX1のサウンドに近い。
NW-ZX100では、microSD経由で自前の音源を聴くことができたので、普段リファレンスに使っているハイレゾ楽曲を再生。ヘッドフォンはMDR-1Aで試聴を行った。
まずDaftPunkを聴いてみると、中低域のスピーディーなドライブ感とタイトで質の良い重低音はそのままに、中高域の荒れがちな音がよく抑えられている。
SHANTIのジャズナンバーを聴いても、ボーカルの音の「近さ」が迫るようで、表現力をそのままに増している。カーペンターズでは、音の重なりを丁寧に描き出し、奥行きや立体感が得られ、ボーカルも情報量が豊富だ。
NW-ZX1では、音源の情報をエッジを立てるように引き出していたのに対し、NW-ZX100はそのダイレクトな音質傾向を継承しつつ、荒々しさを抑えて情報量志向に振っているイメージ。NW-ZX1ではやや聴きづらかったアニソンも、ダイナミックな瞬発力はそのままに中高域までクリアに鳴らし、NW-ZX1に比べて音源への対応力を高めている。
それではNW-ZX2とくらべてどうか?というと、やはりZX2とも音の方向性が異なる。NW-ZX2はそのサウンドをHI-FIオーディオらしい、芳醇な余裕ある鳴りへと向けていたが、NW-ZX100にはそうした味付けはない。
むしろNW-ZX1の持つ”エネルギッシュ”かつ”ダイナミック”さを持たせたまま、着実に音を進化させてきた印象だ。ラインナップ上はNW-ZX2がハイエンド、NW-ZX100がミドルレンジとなるが、単純に音質が上下関係にあるわけではないということはお伝えしておきたい。