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【連続企画 後編】様々な映像ソースで音質をチェック

ソニーのワイヤレス5.1chシステム「HT-RT5」の音質は? 折原一也が実力に迫る

公開日 2015/10/14 10:30 折原一也
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さらにもう一つ、HT-RT5ならではの楽しみといえるのが、サウンドフィールドの多彩さ。今回はデフォルトの「CLEAR Audio+」「シネマスタジオ9.1ch」に設定した。「シネマスタジオ9.1ch」では、サラウンドバック、フロントハイの位置へ4chのスピーカーを仮想的に追加するので、ヘリコプターのプロペラ音による移動感のリアルさに磨きがかかる。橋の上のシーンは雨音、上空を飛ぶ戦闘機の轟音、雷鳴の遠さやゴジラの咆哮の高さまでも伝わるほどだ。

ワイヤレスでの5.1chを実際に体験

この「シネマスタジオ9.1ch」は、『GODZILLA ゴジラ』のような音密度のあるアクション超大作にはピッタリ。HT-RT5の極めて正確なサラウンドの音再現にプラスして、作品世界への没入を求めるなら試してみてほしい。

一方、思い切り自分の趣味の映画は楽しみたいのだけど、重低音が響くと近所迷惑が心配…という方もいるだろう。

HT-RT5には、まずお手軽にできる対処法としてサブウーファーによる低音音量の独立調整に対応している。例えば『GODZILLA ゴジラ』でサブウーファー音量を4まで下げると、部屋を震撼させた戦車の動きも軽く響く程度に収まるので、近所迷惑を心配することなくシアターを満喫できる。

リモコンの専用ボタンでサブウーファーの音量を独立して調整することができる

そしてもう一つ、HT-RT5には「ナイトモード」も用意されている。『GODZILLA ゴジラ』で試すと、本当に深夜でも聴けるくらいの小音量でも映画らしい臨場感、特に包まれるような環境音や低音を引き出す。また普段からボリュームを絞った時にも「サウンドオプティマイザー」機能によって自動的に音バランスも調整されるので、実は小音量でも正しく制作者の意図通り鳴らせるのだ。

■ニュースやドラマ、サッカーや音楽番組まで。多彩な「サウンドフィールド」

HT-RT5は、普段のテレビ視聴にも便利に鳴らせる「クリアボイス」と「サウンドフィールド」も搭載している。

まず、映画はもちろん、ニュースやドラマなどすべての番組で有効なのが「クリアボイス」。特に深夜のテレビ視聴などで声を絞っても声がクッキリと聴けるし、さらに「VOICE切り替え」を3段階から調整することでより声をハッキリと聞き取りやすくできる。

ニュース番組を観ながらデフォルトの「TYPE1」から「TYPE2」にすると普段よりも少し声がクリアに強調され、「TYPE3」へと上げると、加齢によって聞き取りにくくなる音がより明瞭になる。

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