折原一也が使いこなしをレクチャー
ホームシアターも音楽再生も!ボーズの1.1chシステム「SoundTouch 130」を満喫する
“スピーカーの雄”として、その名を轟かせるボーズ。現在のボーズが手がけるスピーカー製品をざっと見てみると、伝統の据え置きラジオの系譜を受け継ぐ“ウェーブシステム”や、Bluetoothによるワイヤレス接続スピーカー、テレビ向けのホームシアターシステムなど利用シーン別に様々な製品を市場に投入しているが、中には製品カテゴリーを超えた取り組みも存在している。それが、ワイヤレスで音楽を手軽にリスニングできる“SoundTouch”シリーズだ。この名称を冠するシリーズとして、ボーズでは複数のオーディオ製品をラインナップしている。
今回レビューする「Bose SoundTouch 130 home theater system(以下、SoundTouch 130 home theater)」は、薄型テレビに組み合わせて映画や音楽を高品位なサラウンドで楽しめるシアターシステム。同時に“SoundTouch”の名を冠していることからも分かる通り、Wi-Fi/Bluetooth経由で音楽を聴く最新のワイヤレスリスニングスタイルにも対応している。
SoundTouch 130 home theaterの実機を薄型テレビの前にセットアップをしてみると、今時のカジュアルなワンボディのシアターバーとは一線を画す、本格志向の作りがなされている。
製品パッケージに含まれるのは、サウンドバー本体、ワイヤレスサブウーファーに相当する「Acoustimassモジュール」、コンソールユニット、Wi-Fiモジュールという構成。幅43cmのサウンドバーには合計5つのトランスデューサーを内蔵しており、ボーズ独自の「TrueSpace signal processing」技術によってシアターサウンドを創り上げる。ボーズ流の呼び方では「1.1chホームシアターシステム」とネーミングされているが、その中身は米国流の“音質に賭ける意気込み”が伝わる本格派だ。
SoundTouch 130 home theaterを使うにあたって、本体設置の次には、ボーズ独自の自動音場補正「ADAPTiQシステム」を行う必要がある。製品パッケージに含まれているマイクを接続し、部屋の中で音楽を聴く位置5箇所で音場調整テストを行っていく。作業は日本語の音声ガイドに従っていけば簡単だ。音声マイクによるセットアップ機能自体は、今ではハイエンド製品では珍しくないものだが、部屋の中の複数箇所で測定するのは「ADAPTiQシステム」のユニークなポイントだ。設置する部屋に応じた音響測定という面はもちろん、ファミリーで映画を鑑賞するような複数人の利用を想定してのことだろう。セットアップ時には「この作業は10分ほどかかります」と音声アナウンスがあるが、実際に順調にセットアップを進められれば5分程度で完了する。
■空間の見通しに優れ、パワフルな低音再生能力も特徴
さて、いよいよSoundTouch 130 home theaterのサウンドレビューをしていこう。SoundTouch 130 home theaterをテレビに接続した環境で最もよく観るであろうコンテンツは、やはり映画やテレビ放送だ。
BDタイトル『GOZILLA』で映画鑑賞時の音声効果をチェックしてみると、コンパクトなボディから臨場感溢れるエネルギッシュなサウンドが再生された。SoundTouch 130 home theaterのサウンド、そして「TrueSpace signal processing」によって生み出されるサウンド空間の最大の特徴は、視聴位置に迫るようなライブ感と躍動感溢れる効果音の再現性だ。例えばヘリコプターの飛ぶシーンでは、「Acoustimassモジュール」の唸る様な重低音の再生と共に、画面奥からヘリコプターが飛来してくる距離感まで見通せるようなスケール感を持っている。
直前に「ADAPTiQシステム」のセットアップをしっかり行っていることもあり、部屋のなかで移動しながら映画を観ても、“そこに空間が広がっている”ということを知覚できる音作りで、どこで効いても音バランスが崩れないのも快適なポイントだ。特に映画を観る際には、セリフの聴き取りやすさは重要だが、厚みある中域再現はボーズらしく、テレビシアターとして十分過ぎる再現能力を持つ。
もう一つ、SoundTouch 130 home theaterを試聴して驚いたのが「Acoustimassモジュール」の重低音再生能力の高さだ。普段から製品試聴で使っている音元出版の試聴室でも壁や扉が振動するほど、ド迫力の豊かな重低音が部屋を満たしてくれた。日本の住環境、特にマンションで本機を使う場合はボリュームに気をつけてほしい。とにかく「部屋を鳴らすような重低音」、そんなボーズサウンドを求めるファンにはたまらないだろう。
今回レビューする「Bose SoundTouch 130 home theater system(以下、SoundTouch 130 home theater)」は、薄型テレビに組み合わせて映画や音楽を高品位なサラウンドで楽しめるシアターシステム。同時に“SoundTouch”の名を冠していることからも分かる通り、Wi-Fi/Bluetooth経由で音楽を聴く最新のワイヤレスリスニングスタイルにも対応している。
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SoundTouch 130 home theaterの実機を薄型テレビの前にセットアップをしてみると、今時のカジュアルなワンボディのシアターバーとは一線を画す、本格志向の作りがなされている。
製品パッケージに含まれるのは、サウンドバー本体、ワイヤレスサブウーファーに相当する「Acoustimassモジュール」、コンソールユニット、Wi-Fiモジュールという構成。幅43cmのサウンドバーには合計5つのトランスデューサーを内蔵しており、ボーズ独自の「TrueSpace signal processing」技術によってシアターサウンドを創り上げる。ボーズ流の呼び方では「1.1chホームシアターシステム」とネーミングされているが、その中身は米国流の“音質に賭ける意気込み”が伝わる本格派だ。
SoundTouch 130 home theaterを使うにあたって、本体設置の次には、ボーズ独自の自動音場補正「ADAPTiQシステム」を行う必要がある。製品パッケージに含まれているマイクを接続し、部屋の中で音楽を聴く位置5箇所で音場調整テストを行っていく。作業は日本語の音声ガイドに従っていけば簡単だ。音声マイクによるセットアップ機能自体は、今ではハイエンド製品では珍しくないものだが、部屋の中の複数箇所で測定するのは「ADAPTiQシステム」のユニークなポイントだ。設置する部屋に応じた音響測定という面はもちろん、ファミリーで映画を鑑賞するような複数人の利用を想定してのことだろう。セットアップ時には「この作業は10分ほどかかります」と音声アナウンスがあるが、実際に順調にセットアップを進められれば5分程度で完了する。
■空間の見通しに優れ、パワフルな低音再生能力も特徴
さて、いよいよSoundTouch 130 home theaterのサウンドレビューをしていこう。SoundTouch 130 home theaterをテレビに接続した環境で最もよく観るであろうコンテンツは、やはり映画やテレビ放送だ。
BDタイトル『GOZILLA』で映画鑑賞時の音声効果をチェックしてみると、コンパクトなボディから臨場感溢れるエネルギッシュなサウンドが再生された。SoundTouch 130 home theaterのサウンド、そして「TrueSpace signal processing」によって生み出されるサウンド空間の最大の特徴は、視聴位置に迫るようなライブ感と躍動感溢れる効果音の再現性だ。例えばヘリコプターの飛ぶシーンでは、「Acoustimassモジュール」の唸る様な重低音の再生と共に、画面奥からヘリコプターが飛来してくる距離感まで見通せるようなスケール感を持っている。
直前に「ADAPTiQシステム」のセットアップをしっかり行っていることもあり、部屋のなかで移動しながら映画を観ても、“そこに空間が広がっている”ということを知覚できる音作りで、どこで効いても音バランスが崩れないのも快適なポイントだ。特に映画を観る際には、セリフの聴き取りやすさは重要だが、厚みある中域再現はボーズらしく、テレビシアターとして十分過ぎる再現能力を持つ。
もう一つ、SoundTouch 130 home theaterを試聴して驚いたのが「Acoustimassモジュール」の重低音再生能力の高さだ。普段から製品試聴で使っている音元出版の試聴室でも壁や扉が振動するほど、ド迫力の豊かな重低音が部屋を満たしてくれた。日本の住環境、特にマンションで本機を使う場合はボリュームに気をつけてほしい。とにかく「部屋を鳴らすような重低音」、そんなボーズサウンドを求めるファンにはたまらないだろう。
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