音質やアップデート方法をレビュー
e-onkyoで配信開始「MQA」音源をオンキヨー「DP-X1」でさっそく聴いてみた
■WAV、FLACと比べて容量が圧倒的に少ない
e-onkyo musicでは現時点で、マスターの音質にかかわらず、MQA音源は一律3,394円(税込)で販売されている。マスター音源が352.8kHz/24bitの場合、非MQAのタイトルの方が高値で、5,683円(税込)で販売されているものが多い。一方でマスター音源が96kHz/24bitの場合は2,777円(税込)と、MQA音源の方が高値になる。
MQAは、高音質を実現しつつファイルサイズを抑えられることが大きな特徴だ。そこでまず、e-onkyo musicで販売されている352.8kHz/24bitの作品をダウンロードし、MQA音源と通常の音源とでファイルサイズを比べてみた。演奏時間4分55秒の同じFLAC形式の楽曲ファイルは410.1MBだったのに対して、MQA音源の場合は51.6MBと格段にサイズが小さくなる。WAV形式のファイルでは624.9MBにも達するので、およそ10倍だ。PCやNAS、ポータブルオーディオプレーヤーのストレージにもやさしい技術と言える。
■MQAを同一マスターのFLACやDSDと聴き比べる
e-onkyoからダウンロードしたMQA音源をDP-X1に転送して、実際にそのサウンドを確認してみた。イヤホンはソニーの「XBA-Z5」で試聴。楽曲はトランペット奏者とオルガニストによるデュオ・アルバム『Missa da Tromba』(e-onkyo music)から、1曲目の「Choralsonate nr. 3」を選んだ。このMQA音源のマスタークオリティは96kHz/24bitなので、非MQA対応の音源は96kHz/24bit・FLACのものを用意。DSD 2.8MHz版も揃えて聴き比べてみた。
MQA音源は、非MQAの音源と比べると音の線がわずかに細くなる印象だが、輪郭のシャープネスが上がり、トランペットとオルガンの音どうしのセパレーションの明瞭度が上がる。立体感も鮮明度を増すようだ。
オルガンの低音は、非MQA音源の方が足腰の安定感が高いようにも感じるが、バネの強いMQA音源の低音は聴いていて心地いい。トランペットの高域はDSD音源が最も艶やかに聴こえるが、MQA音源の清々しい余韻も魅力的だ。音のつながりは非MQAのFLACファイルが自然に感じられるが、奥行きの深さ、透明な空気の表現力ではMQA音源も負けていない。
なお、DP-X1・XDP-100Rともに、最大384kHz/32bitのリニアPCM形式のファイルが再生できるものの、プレーヤー本体のみで再生する場合は384kHz・352.8kHzは192kHzに変換して再生される。32bit再生については、本体再生・USB-B出力再生に関わらず、Float/Integerともに24bitに変換されて再生される仕組みだ。
e-onkyo musicでは現在、352.8kHz/24bitのマスターをベースにしたMQA音源が多く販売されていて、こうした楽曲をDP-X1単体で再生すると192kHz/24bitとして再生されることになる。ただMQAについては、対応する再生機器のD/Aコンバーターのスペックに最適化してデコード処理を行うため、音質がスポイルされない特徴を持つとボブ・スチュアート氏は説明している。
◇
実際にMQAのサウンドを聴いてみてると、ファイルの容量を大幅に抑えているにも関わらず、高いレベルの音質も備えていると感じた。特に、ストレージ容量が限られたポータブルプレーヤーにおいては、ファイルサイズを抑えながら音質を確保したMQAは相性が良いだろう。
e-onkyo musicで発売されたMQA音源には、同じ音質でMQA対応ではない通常のリニアPCMやDSD音源、あるいは作品によっては5.1chサラウンドのものまで揃っている。「DP-X1」「XDP-100R」をはじめとした対応機器があれば、聴き比べてみてはいかがだろうか。
e-onkyo musicでは現時点で、マスターの音質にかかわらず、MQA音源は一律3,394円(税込)で販売されている。マスター音源が352.8kHz/24bitの場合、非MQAのタイトルの方が高値で、5,683円(税込)で販売されているものが多い。一方でマスター音源が96kHz/24bitの場合は2,777円(税込)と、MQA音源の方が高値になる。
MQAは、高音質を実現しつつファイルサイズを抑えられることが大きな特徴だ。そこでまず、e-onkyo musicで販売されている352.8kHz/24bitの作品をダウンロードし、MQA音源と通常の音源とでファイルサイズを比べてみた。演奏時間4分55秒の同じFLAC形式の楽曲ファイルは410.1MBだったのに対して、MQA音源の場合は51.6MBと格段にサイズが小さくなる。WAV形式のファイルでは624.9MBにも達するので、およそ10倍だ。PCやNAS、ポータブルオーディオプレーヤーのストレージにもやさしい技術と言える。
■MQAを同一マスターのFLACやDSDと聴き比べる
e-onkyoからダウンロードしたMQA音源をDP-X1に転送して、実際にそのサウンドを確認してみた。イヤホンはソニーの「XBA-Z5」で試聴。楽曲はトランペット奏者とオルガニストによるデュオ・アルバム『Missa da Tromba』(e-onkyo music)から、1曲目の「Choralsonate nr. 3」を選んだ。このMQA音源のマスタークオリティは96kHz/24bitなので、非MQA対応の音源は96kHz/24bit・FLACのものを用意。DSD 2.8MHz版も揃えて聴き比べてみた。
MQA音源は、非MQAの音源と比べると音の線がわずかに細くなる印象だが、輪郭のシャープネスが上がり、トランペットとオルガンの音どうしのセパレーションの明瞭度が上がる。立体感も鮮明度を増すようだ。
オルガンの低音は、非MQA音源の方が足腰の安定感が高いようにも感じるが、バネの強いMQA音源の低音は聴いていて心地いい。トランペットの高域はDSD音源が最も艶やかに聴こえるが、MQA音源の清々しい余韻も魅力的だ。音のつながりは非MQAのFLACファイルが自然に感じられるが、奥行きの深さ、透明な空気の表現力ではMQA音源も負けていない。
なお、DP-X1・XDP-100Rともに、最大384kHz/32bitのリニアPCM形式のファイルが再生できるものの、プレーヤー本体のみで再生する場合は384kHz・352.8kHzは192kHzに変換して再生される。32bit再生については、本体再生・USB-B出力再生に関わらず、Float/Integerともに24bitに変換されて再生される仕組みだ。
e-onkyo musicでは現在、352.8kHz/24bitのマスターをベースにしたMQA音源が多く販売されていて、こうした楽曲をDP-X1単体で再生すると192kHz/24bitとして再生されることになる。ただMQAについては、対応する再生機器のD/Aコンバーターのスペックに最適化してデコード処理を行うため、音質がスポイルされない特徴を持つとボブ・スチュアート氏は説明している。
実際にMQAのサウンドを聴いてみてると、ファイルの容量を大幅に抑えているにも関わらず、高いレベルの音質も備えていると感じた。特に、ストレージ容量が限られたポータブルプレーヤーにおいては、ファイルサイズを抑えながら音質を確保したMQAは相性が良いだろう。
e-onkyo musicで発売されたMQA音源には、同じ音質でMQA対応ではない通常のリニアPCMやDSD音源、あるいは作品によっては5.1chサラウンドのものまで揃っている。「DP-X1」「XDP-100R」をはじめとした対応機器があれば、聴き比べてみてはいかがだろうか。