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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第154回】iPhoneのイヤホン端子がなくなったらどうなる? エレコムの中の人と語ってきた

公開日 2016/04/26 10:00 高橋 敦
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iPhoneからイヤホン端子がなくなった場合の状況に対応できる製品というのは、前述の通り、LightningかBluetoothに対応する製品ということになる。それらの製品は「なくならなかった場合」でも、需要の大小はかなり変わるだろうが、準備をしておいても無駄にはならない。「準備せずになくなった場合」のリスクと「準備したのになくならなかった場合」のリスクを秤にかければ、後者を検討するのは当然のことといえる。

遠藤氏「それに私は個人的にも、イヤホン端子をなくす可能性は高いのではと考えています」

遠藤氏は個人的にも、イヤホン端子をなくす可能性は高いと考えているらしい

遠藤氏がそう考える理由は何だろうか? 噂として多く語られているのは「より薄くするために直径の大きいイヤホン端子を廃止する」というものだが、そこだけでは説得力が弱い。同じ3.5mmイヤホン端子搭載でありながらiPhone 6よりも薄い、iPod touchを同社がラインナップしているからだ。

遠藤氏「これですよね(とiPod touchの実物を取り出す)。これはiPhone 6sより1mm薄いです。もちろんイヤホン端子やそれに付随する回路をなくせばそれで空いたスペースを他に使えますし、バッテリー負荷も減らせるかもしれません。多少の薄型化にはつながります。でもイヤホン端子をなくすという大きな決断の動機になるほどの効果とは思えません。薄型化は、理由のひとつにはなっても、いちばんの理由にはならないと思います」

iPod touchを手にしながら語る遠藤氏

モノとしての薄型化が狙いではないとしたら、何か他の「思惑」といったところがあるということだろうか?

遠藤氏「私はそう感じています。その時々で『新しい提案』を打ち出すのがAppleですから。音楽分野で直近だと『Apple Music』でしたけれど、今年に向けてはそういった情報が事前には伝わってきていない。そんな中で噂としてですが伝わってきているのがイヤホン端子の廃止なので、これが今年の提案なのではないかと」

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