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革新的バックライト技術を搭載した4Kブラビアの高画質モデル − ソニー「X9300D」の実力にVGP審査員が迫る
ソニーの4Kブラビアに新モデルがラインアップされた。その名もX9300Dシリーズ。新開発「Slim Backlight Drive」を搭載し、Ultra HD Blu-rayや各種配信サービスのHDRにも対応。画質とスタイリッシュなデザインを両立させた魅力的なモデルに仕上がっている。
■4K&HDR時代の到来に相応しいブラビア新モデル「X9300D」
4Kテレビ時代に突入し、好調なセールスで存在感を増すソニーのブラビア。16年春は、4K&HDRに対応した新モデル「X9350D」、「X9300D」、そして「X8500D」の3シリーズをリリースし、さらなるラインナップの充実を図る。ブラビアにおいて、出荷時点からHDRに対応するのは今回の3シリーズが初めてで、本格的なHDR時代の到来を感じさせる。
シリーズ別に特長を要約すると、X9350DシリーズはX9300Cの後継にあたる、サイドスピーカーを搭載した高画質&高音質モデルで、65型と55型の2サイズを用意。
X9300Dは、壁掛け設置時の出寸法がわずか約36.7mm(コンクリート壁用のブラケット使用時)という極薄デザインながら、新しいバックライト部分駆動技術「Slim Backlight Drive」を搭載した画質重視モデルで、同じく65型と55型の2サイズ。
X8500Dは、トリルミナスディプレイとLEDバックライトを組み合わせたX8500C(49型・43型)に近い内容で、より大型の65型と55型を追加した。
いずれのシリーズも、4K&HDR対応はもちろんのこと、映像エンジンにソニー画質技術の集大成とも言える「X1(エックスワン)」をベースとした超解像技術「4Kエックスリアリティープロ」や、広色域の「トリルミナスディスプレイ」の搭載など、基本性能に抜かりは無い。
スカパー! プレミアムサービスチューナー内蔵による4K放送の受信に加えて、NetflixやひかりTV 4Kの4K&HDRコンテンツにも対応するなど、幅広い4Kコンテンツが一台で楽しめるのも嬉しい。HDMI端子は、4入力全て4K/60p 4:4:4 18Gbpsのフルスペック規格に対応。来たるべきUltra HD Blu-ray時代への備えも万全だ。
またソニーの4Kブラビアは、Android OSを内蔵したモデルでもあり、スマートフォンライクなユーザーインターフェースも特長の1つ。リモコンにはGoogle Play(ムービー&TV)、Netflixのダイレクトボタンも搭載。ブラビアをネットに接続することで、音声検索機能を活用して、録画済みの番組やYouTubeなどの各種アプリの横断検索もストレス無くシームレスに行うことができる。闇雲に機能を増やすのでは無く、ユーザーの視点に立った実用性の高い機能が一段と洗練された印象だ。
新しい3シリーズの中でも、特に興味深いのが、新技術「Slim Backlight Drive」を搭載したX9300Dであり、結論から言えば、画質も大きな進化を遂げている。しかしながら、同技術の動作原理や詳細スペックは完全な秘密事項でお伝えすることができない。そこで今回は、ソニーに赴き、業務用テストパターンジェネレーターによる定量的な確認や、多様な映像ソースを用いて、多角的に「Slim Backlight Drive」とX9300Dの画質性能を検証することにした。
■液晶テレビの画質を左右するのはバックライトの使いこなしと精度
X9300Dシリーズに搭載されている「Slim Backlight Drive」は、その名称からも想像が付くとおり、画面隅に配置されたLEDライトとLEDの分割駆動技術を組み合わせたシステムである。
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