Roonの潮流とネットワーク・ブリッジについて考察
非対応機器が約1万円でRoon対応に変身! ラズベリーパイで“Roon Bridge”を作った
■既存機器をRoon対応化する「ネットワーク・ブリッジ」
そこで今回は既存の機器を活かしてRoon化する、つまりRoonの利点を使いこなすために「ネットワーク・ブリッジ」を活用する方法を紹介する。
最近exaSoundの「PlayPoint」(関連ニュース)が導入された際に「ネットワーク・ブリッジ」製品という聞きなれない言葉を読んだ人も多いだろう。
ネットワーク・ブリッジとは「ネットワーク対応でない製品をネットワーク対応するためのアダプター」のような製品のことだ。たとえばPlayPointであれば、exaSoundのUSB-DACである「e22 MK2」や「e28 MK2」をネットワークへ接続するために使用する。“ブリッジ”とは文字通り“橋渡し”をするものだ。これによってUSB-DACをあたかもネットワーク機器のように扱うことが可能で、設置の自由度も上がる。またPCとUSBケーブルで直結することによる、5V電源線のノイズなどの問題を避けることもできる。
ネットワーク・ブリッジとは、ネットワークからのデジタルデータを受けてUSBやS/PDIFに変換しデジタル出力する装置なので「ネットワーク・トランスポート」と呼んでもよいが、むしろPCオーディオの黎明期に活躍したM2TECH「hiFace」(関連ニュース)のようなUSB-DDCに用途は近いと言える。当時はUSBに直接接続できるDACが少なく、多くのDACは同軸デジタル入力(SPDIF)を装備していた。そこでパソコンのUSB端子に接続してそれを同軸デジタル(S/PDIF)に変換出力するコンバーターであるUSB-DDCが重宝されたわけだ。
ネットワーク・ブリッジの場合はuPnP(DLNA)やRAAT(Roon)からのネットワークデジタル信号を受けて、それをUSBもしくはSPDIFに変換してDACに出力することになるのでより複雑である。そのため、ブリッジ製品の中身はほぼコンピューターのようなものになる。
■ラズベリーパイでRoon用ネットワーク・ブリッジ(Roon Bridge)を作る
今回はPhile-webの連載記事でもおなじみの小型コンピューターであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を使用して、Roon対応のネットワークブリッジを試作した。一部海外通販が必要だが、予算はわずか1万円程度である。Roon対応のネットワークブリッジとはRoonでの言葉で言うと「Roon Bridge]となる。前回のRoon記事を思い出してほしいのだが、Roon BridgeはRoonの3要素(Control、Core、Output)のうちでOutputのみを受け持ってDACに出力する部分のことだ。
もともとRoonのOutputは音源の読み込みを担当せず処理が軽いため、ラズベリーパイのような簡素なコンピュータで十分動作する。
今回使用するDACは、LUXMAN「DA-06」を用いた。DA-06はUSB-DACとしては大変優秀なDACで、やや大柄なため、デスクトップというよりはオーディオラックに置きたいDACである。これをネットワークブリッジを介してRoonに対応したネットワーク接続のDACにして活用するわけだ。
ネットワーク・ブリッジであるラズベリーパイとDA-06は、USBではなく同軸デジタル(S/PDIF)を使用して接続をする。これはラズベリーパイではネットワークとUSBのバス、つまり信号経路が(低価格化のために)共用されているので、それと競合しないI2S経由であるGPIOバス(経路)を使用するためだ。これならネットワークとデジタル出力(S/PDIF)が別々の専用線を通ることが可能だ。
そこで今回は既存の機器を活かしてRoon化する、つまりRoonの利点を使いこなすために「ネットワーク・ブリッジ」を活用する方法を紹介する。
最近exaSoundの「PlayPoint」(関連ニュース)が導入された際に「ネットワーク・ブリッジ」製品という聞きなれない言葉を読んだ人も多いだろう。
ネットワーク・ブリッジとは「ネットワーク対応でない製品をネットワーク対応するためのアダプター」のような製品のことだ。たとえばPlayPointであれば、exaSoundのUSB-DACである「e22 MK2」や「e28 MK2」をネットワークへ接続するために使用する。“ブリッジ”とは文字通り“橋渡し”をするものだ。これによってUSB-DACをあたかもネットワーク機器のように扱うことが可能で、設置の自由度も上がる。またPCとUSBケーブルで直結することによる、5V電源線のノイズなどの問題を避けることもできる。
ネットワーク・ブリッジとは、ネットワークからのデジタルデータを受けてUSBやS/PDIFに変換しデジタル出力する装置なので「ネットワーク・トランスポート」と呼んでもよいが、むしろPCオーディオの黎明期に活躍したM2TECH「hiFace」(関連ニュース)のようなUSB-DDCに用途は近いと言える。当時はUSBに直接接続できるDACが少なく、多くのDACは同軸デジタル入力(SPDIF)を装備していた。そこでパソコンのUSB端子に接続してそれを同軸デジタル(S/PDIF)に変換出力するコンバーターであるUSB-DDCが重宝されたわけだ。
ネットワーク・ブリッジの場合はuPnP(DLNA)やRAAT(Roon)からのネットワークデジタル信号を受けて、それをUSBもしくはSPDIFに変換してDACに出力することになるのでより複雑である。そのため、ブリッジ製品の中身はほぼコンピューターのようなものになる。
■ラズベリーパイでRoon用ネットワーク・ブリッジ(Roon Bridge)を作る
今回はPhile-webの連載記事でもおなじみの小型コンピューターであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を使用して、Roon対応のネットワークブリッジを試作した。一部海外通販が必要だが、予算はわずか1万円程度である。Roon対応のネットワークブリッジとはRoonでの言葉で言うと「Roon Bridge]となる。前回のRoon記事を思い出してほしいのだが、Roon BridgeはRoonの3要素(Control、Core、Output)のうちでOutputのみを受け持ってDACに出力する部分のことだ。
もともとRoonのOutputは音源の読み込みを担当せず処理が軽いため、ラズベリーパイのような簡素なコンピュータで十分動作する。
今回使用するDACは、LUXMAN「DA-06」を用いた。DA-06はUSB-DACとしては大変優秀なDACで、やや大柄なため、デスクトップというよりはオーディオラックに置きたいDACである。これをネットワークブリッジを介してRoonに対応したネットワーク接続のDACにして活用するわけだ。
ネットワーク・ブリッジであるラズベリーパイとDA-06は、USBではなく同軸デジタル(S/PDIF)を使用して接続をする。これはラズベリーパイではネットワークとUSBのバス、つまり信号経路が(低価格化のために)共用されているので、それと競合しないI2S経由であるGPIOバス(経路)を使用するためだ。これならネットワークとデジタル出力(S/PDIF)が別々の専用線を通ることが可能だ。
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