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高い基礎力とカスタマイズ性を併せ持つ

【速攻レビュー】AKG初の“ハイレゾ対応”イヤホン「N40」。フィルター交換やリケーブルも試した

公開日 2016/07/14 13:00 山本 敦
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K3003から引き継いだ「メカニカル・チューニング・フィルター」
好みの音質に調整して楽しめる


N40のハイライトとして、もう一つ忘れてはならない機能が「メカニカル・チューニング・フィルター」だ。上位のK3003にも採用され、多くのユーザーから好評を博したことからこのたびN40にも受け継がれた。音の透過特性が異なる3種類のフィルターを、イヤホンノズルの先端にネジ式のマウントにより着脱して、好みの音質に微調整できるという、音のカスタマイズを自由に楽しむためのフィーチャーだ。

「メカニカル・チューニング・フィルター」によってより自分好みの音質調整ができる点も大きな特徴だ

この米粒ほどの小さなフィルターは、特別な工具を使わずに指で簡単に取り外しができる。取り外したフィルターは携帯用のプレートに装着して付属のキャリングケースに入れてイヤホンと一緒に持ち運べるので、いつでも、どこでも気ままにチューニングを変えて遊べるのが本機の醍醐味。N40のオーナーに許された特権だ。

メカニカル・チューニング・フィルターは交換に特別な器具は必要なく、ネジ式で簡単に取り換えが可能だ

フィルターの種類は最もフラットなチューニングの「リファレンスサウンド」のほか、「ハイ・ブースト」と「バス・ブースト」が揃う。元々フィルターを付けない状態でハイ上がりに調音されたイヤホンのノズルに、フィルターレスのハイ・ブーストから、順に1層・2層とフィルターの網目を濃くしていったリファレンスサウンド、バス・ブーストのパーツを装着する。

ハイ・ブースト(写真一番下)から順に1層・2層とフィルターの網目が濃くなっている

バス・ブーストへ向かうのに従い、その名の通り中低域の音が徐々に密度を増していく。ハイ・ブーストは高域に独特の華やかさがあり、空間の解放感と透明感に優れている。バス・ブーストの低域は量感をいたずらに強調するタイプではなく、EDMやアグレッシブなジャズの楽曲を聴くと、むしろその切れ味が鋭さを増していくことに気が付く。アコースティックパーツを交換するだけで、忠実な原音再生をキープしながら、それぞれに豊かな個性を引き出せるAKGの技術力と音づくりのセンスに脱帽だ。

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