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さらなるシステムの拡張もテスト

“PCレス”のRoonServerはどこまで使えるのか? QNAPとSynologyのNASで検証

公開日 2016/08/01 11:05 逆木 一
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Synology「DS916+」

QNAPと同時にRoonServer対応NASとなったSynologyからは、DS916+を選択した。TVS-471より安価ではあるが、CPU・メモリ共にRoon Labsの推奨スペックには届いていない。逆に、そのようなNASを使った場合どうなるのかという一例となるだろう。

細かな部分は当然異なるが、RoonServerをインストールするおおまかな流れはQNAPと共通する。QNAPと同様、まずはRoonのデータベースを保存する「RoonServer」という名称の共有フォルダを、「コントロールパネル」→「共有フォルダ」→「作成」の流れで作成する。

やはりまずは共有フォルダを作成

フォルダ名を決定

続いて「パッケージセンター」→「設定」から、「トラストレベル」の「すべての製造元」にチェックを入れる。

「パッケージセンター」から「設定」に入る

「トラストレベル」の「すべての製造元」にチェックを入れる

「手動インストール」から、Chris Rieke氏のHPでダウンロードしたソフトウェア・パッケージを参照で選んで次へと進んでいく。

手動インストールで、ダウンロードしたRoonServerをインストール

次の画面で「I Understand」にチェックを入れて次へ

適用を完了させれば、無事にDS916+にRoonServerがインストールされたことになる。こちらも、コマンドラインと格闘するような必要はない。

「インストール後に実行」にチェックをいれて「実行」を選択

これでRoonServerをインストールすることができた

続いて、音源を入れるための共有フォルダを作成する。今回は分かりやすく名称を「Music」とし、あとは作成されたフォルダ内に音源を入れていく。こちらも転送速度は高速である。

新規に共有フォルダを作成する

共有フォルダに音源をコピーする

それでは、Roon RemoteからSynologyのRoonServerを操作してみよう。まずはSynologyを選択しログインする。

Roon Remoteを立ち上げて、「DS916+」を選択

Roonにログインする

先ほどまで有効としていたTVS-471のCoreを無効にし、新たにDS916+のCoreを有効にする。そして使用する音源フォルダを指定したら、RoonServerのセットアップ完了となる。

ここでもCoreを担当する機器を本機へ変更する

セットアップが完了した


音源のインポート元を選ぶ。今回も「Add Local Folder」を選択

先ほど設定した共有フォルダのパスを入力


音源のインポートが完了した

DS916+からLUMIN A1にAirPlayで出力した際のシグナルパス
なお、DS916+でもUSB-DACを直接接続して単体RoonServerのように使うことは可能である。


DS916+でも、nano iDSDを直接接続して単体Roon Serverのように使うことができる
肝心の動作だが、残念ながらTVS-471と同じとはいかなかった。特に音源のインポートに時間がかかり、操作へのレスポンスやスクロールの滑らかさといった点でも明らかな差があったものの、決して「実用は難しい」ということではなかった。

いずれにせよ、Roonの運用においてどれだけ機器のスペックが重要であるかがあらためて浮き彫りになった形だ。逆に「どこまでスペックを下げても実用レベルの動作が可能か」を試してみたいとも思った。

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