[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第165回】「iPhoneイヤホン端子問題」決着!どうなった?どうなる?どうしよう?を考える
■標準付属はLightning!サードパーティはどうなる?
続いてはこちら。
●Lightning接続の「新EarPods」(純正イヤホン)が付属
(EarPods with Lightning Connector)
イヤホン端子がなくなったとして「では標準付属のイヤホンはどの接続方式になるのか?」というのは特に大きな話題だった。その答えは「Lightning」だったわけだ。
発表会ではJBLの製品を例に出しつつLightningの優位性として、デジタルオーディオとコントロール信号を扱え、またノイズキャンセリングといった機能も盛り込みやすいというような説明がされていた。
とはいえ標準付属の「EarPods with Lightning Connector」は一般の多くのユーザー、付属イヤホンをそのまま使うユーザーから見れば、単に接続端子が変わったというだけのものだ。ポータブルオーディオファンも逆の意味、どうせ使わないからということで、さして気にしないだろう。
また「イヤホン側でバッテリーを消費するのでiPhoneのバッテリーへの負担が増すのでは?」という不安もあるかもだが、ノイズキャンセル等の機能を追加しないのであれば内蔵だったイヤホン周辺回路が外に出ただけなので、トータルでは大きな変動はないのではないかと思う。
気になるのは今後サードパーティ製品も「with Lightning」ということで続々と対応してくるのか?というところだ。
これまで、そこには「Lightning採用のためにはAppleへのライセンス料が云々でBluetoothよりもむしろ高くなる」という障壁があるみたいな話が伝わってきていた。
しかしそこをAppleがコントロールしているなら逆に、Appleがこれを本気で普及させるつもりなら「イヤホン向けには特別にライセンス料を引き下げる」といった施策も可能なはず。それによって参入が一気に増えることもあるかもしれない。
●既存のイヤホンを使うための変換アダプタも付属
(Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ)
既存イヤホンユーザーへの救済策なのか、既存イヤホンユーザーにもiPhone 7を選択肢に入れてもらうための妥協策なのか、いずれにせよこれはありがたい施策。
従来通りの仕組みのままであるならこの小さなアダプタの中にデジタルアナログコンバーターとヘッドホンアンプが詰め込まれているはずで、クオリティ的には多くは期待できないが、まあそもそもクオリティを求める方は他の手段を採るだろう。
なお公開されている画像はこのアダプターに3.5mmで4極のイヤホン端子を挿そうとしているものとなっており、リモコン&マイクもそのまま使えると予想できる。
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