[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第166回】iPhone 7に最適? 普通のイヤホンをBluetooth対応にするケーブルを試す
■「2回押しはSiri」に慣れる
リモコン周りでのポイントはもうひとつ、中央ボタンの「すばやく2回押し」に割り当てられている機能。
これまでiPhoneでは、その操作に「次の曲へ」のスキップを割り当てることが一般的だった。例えばApple純正イヤホン「EarPods」もその挙動だ。しかしこのモデルでは、その操作に「Siri」の呼び出しが割り当てられている。そして「次の曲へ」はボリュームアップの長押し、それと対になる「前の曲へ」はボリュームダウンの長押しだ。
ここは正直、今の時点では微妙に感じる。単純に慣れていないからというのもあるだろうし、ボリュームアップを長押しすることへの不安感もある。
ただ、実はAppleも「AirPods」では、イヤホン本体のダブルタップにデフォルトではSiriを割り当ててきた。設定変更で従来のスキップ動作にも戻せるという話もあるが、いずれにせよAppleも「2回押しはSiri」にしてきたわけだ。今後はそれに慣れていくしかないのかもしれない。
AppleがAirPodsで推奨しているらしい「曲のスキップはSiriを呼び出し、声に出して『次の曲』と指示すればOK」みたいなのは、僕には外でも家でもちょっとハードル高いので、そちらは勘弁してほしいが。
■MMCXプラグには少しだけ癖がある
続いては、大切なMMCX端子周りの確認。
前述のように、このモデルのMMCX周りは小型にまとめられており、他社のMMCX対応イヤホンのジャック周りと干渉しにくく、互換性は高い。とはいえ、これまた前述のようにメーカーがそれを保証するものではないし、事前に確認しておいてほしいことも一つある。まずは写真にて。
どういうことかというと、WestoneのMMCX端子周りは僅かにだがイヤホン側が凸、ケーブル側が凹の形状になっている。汗や埃が奥にまで侵入することを防ぐためだろうか?
しかしこのケーブルの場合、ケーブル側のプラグケースが凹の縁の部分も含めて柔らかめのラバー系素材となっており、それが柔軟に変形してくれることでイヤホン側の受けがフラットなイヤホンにもある程度対応できる…ようだ。
この状態で接触の確実さを確保できるのかなどは、ある程度の期間使い込んでみないと判断できないが、とりあえずそのような感じで、おおよそのMMCX対応イヤホンと接続はできそうだ。
なお推測だが、純正の組み合わせの場合はその凹凸と柔軟性も、本機側としての「IPX4準拠の防沫に対応しており、ケーブルを水から守ります」を実現している要素のひとつではないかと思う。
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