<山本敦のAV進化論 第107回>
【レビュー】ウォークマン史上最高ハイエンド「WM1Z」「WM1A」をじっくり聴いた!
白黒を基調とした、アイコンとテキストによるシンプルなホーム画面は、最初はちょっと味気なく感じたが、少し使ってみると合点がいった。
楽曲を選択すると、カラーのジャケ写がとても映える。文字やアイコンが大きく表示されるので、ぱっと見で情報が伝わってくるし、操作ミスも避けられる。ホーム画面のアイコンは使う頻度に合わせて上下左右の並び順が変更できる。長押しして置きたい場所にドラッグ&ドロップするだけだ。
ホームのボトムに表示されているアイコンをタップしたり、画面の上下左右スワイプ操作で画面を移動する。ハイレゾ音源を再生すると、プレーヤー画面のトップにサンプリング周波数などの情報が表示され、右下に「HR」のアイコンが灯る。
プレーヤー画面のジャケットをつかんで上方向にスワイプするとイコライザーの設定に切り替わり、さらに左右方向のスワイプで10バンドEQ/ダイナミックノーマライザー/DSEE HX/DCフェーズリニアライザーの設定画面にスイッチする。その前段階で、WM1シリーズにはあらゆる“音もの機能”をオフにして音源を忠実に再現できる「ソースダイレクト」のON/OFFを選ぶ画面がある。
画面のボトムに表示されている「戻る/プレーヤー/ホーム/設定」メニューへのダイレクトアクセスのアイコンは、基本的にはどの画面からでも操作ができるように表示される。
はじめは画面の上下左右のスワイプ操作など、従来のウォークマンになかったアクションにとまどったが、すぐに慣れて快適さが実感できた。量産までにタッチ&スワイプ操作のレスポンスに磨きがかかれば、かなり満足できる新UIになるだろう。
これは新しいOSを採用したことに直接は関係しないかもしれないが、ZX2まで採用されていたWi-Fi接続機能とDLNA再生、動画や写真の再生機能についてはばっさりとカットされ、音楽再生に特化したプレーヤーとしての色彩が強くなった。最上位のWM1シリーズについてはこれもアリと納得できる仕様だが、海外では同時期に発売されるエントリーモデルのハイレゾウォークマンである「A30」シリーズが動画非対応になりそうな点はちょっと不満が残る。
■試聴:WM1Z、WM1Aそれぞれの音質傾向は?
それではWM1ZとWM1Aの音質をチェックしていこう。ソニーのイヤホン「XBA-Z5」を使って、イヤホン側をMMCX端子としているソニーの純正ケーブル「MUC-M12SB1」を用意。通常の3.5mm端子によるアンバランス接続の音と、4.4mm バランス接続の音を聴き比べた。