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ロングセラーモデルがハイレゾロゴを取得

【気まぐれレビュー】編集部・小澤がこの2年、フィリップスのイヤホン「TX2」を普段使いしている理由

公開日 2016/10/19 10:07 編集部:小澤貴信
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ハイレゾの美点もしっかりと引き出す。“耐久性”にも注目したい

最後に、ハイレゾロゴを取得したということで改めてハイレゾを聞いてみた。ハイレゾプレーヤーには、ONKYOの最新モデルである「DP-X1A」を組み合わせた。

ロックやポップスを中心に聴いたが、ハイレゾ特有のセパレーションの良さや弱音の再現など、細かな音楽情報までTX2は拾い上げてくれる。極端な解像度指向ではないが、アコースティックギターの余韻やハイハットシンバルの質感など、楽器の響きやその広がりを自然に再現してくれる。

ONKYOのハイレゾポータブルプレーヤー「DP-X1A」と組み合わせて、ハイレゾ再生のサウンドも確認した

マイケル・ジャクソンの「スリラー」(192kHz/24bit)では、計算し尽くされた音のレイヤーを低域から高域まで聴き分けられる。冒頭のドアのきしみもリアルだ。ニルヴァーナ「リチウム」(96kHz/24bit)では、冒頭の静寂感とサビの大爆発を、ハイレゾならではの広いダイナミックレンジで描き分けてくれる。

DP-X1Aという高価なプレーヤーと組み合わせれば、価格なりの表情が見えることもある。低域の解像感と引き締め具合があと一歩など欲も出てくるが、あくまでより高価なイヤホンと比べてわかること。普段使いとしては必要十分、むしろ“ながら聴き”するにはちょうど良い情報量にうまく絞り込まれているとも感じる。

丈夫なのも魅力。聞き手を飽きさせないフィリップスの音作り

2年間使った実感として、頑丈さも特筆したい。慌ててケーブルを雑に束ねてバックに詰め込むなんてことはしょっちゅうだが、今のところ断線する気配はない。フラットケーブルがしっかりとハウジングに固定されていて緩む気配もない。

イヤホンや端子とケーブルがしっかりと接合されていて、ラフな使いかたをしても安心なところも気に入っている

長時間のノマド作業で、グラスの水滴でケーブルがびしょびしょになっていることもままあるのだが、外観はまだまだ傷んだ様子がない(当方はブラックを使用。ホワイトはその限りではないかもしれない)。なお、タッチノイズはそこそこある。タッチノイズを極力避けたいという方には、別の選択肢もあるかもしれない。

今や8,000円から10,000円という価格帯には、音の良いイヤホンはたくさんあるだろう。その中でも、TX2には確実に光るものがある。長く使っているからこそ、音作りのうまさに感心させられる。飽きないところも、TX2の長所なのかもしれない。

(編集部:小澤貴信)

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