「ハイレゾ時代のHDCD」
CDでハイレゾ「MQA-CD」徹底解析! MQAエンコードあり/なし音質比較からリッピング方法まで
2、MQA-CDをCDプレーヤーで再生する
■まずはMQA-CDを通常のCDプレーヤーで再生する
MQA-CDの試聴は音元出版の試聴室で行った。再生システムは、次のような構成である。
CDプレーヤー:ACCUPHASE「DP-720」
DAC:MERIDIAC「MERIDIAN ULTRA DAC」/Mytek Digital「Brooklyn DAC」
プリアンプ:ACCUPHASE「C-3850」
パワーアンプ:ACCUPHASE「M-6200」(モノ×2)
スピーカー:TAD「TAD-E1」
まずは、現在販売されているMQA-CD『A.Piazzolla by Strings and Oboe』を使ってCDプレーヤーで聴いてみた。CDを「DP-720」で再生し、プリアンプ「C-3850」にアナログで接続した。これだけ聴いても、少し柔らかめの自然な質感で、録音も演奏自体も素晴らしいものだ。もっともDP-720はMQA対応ではないので、この状態ではMQAの互換機能により“CD品質”で聴いていることになる。
■CDプレーヤーでMQA-CDを再生。そのS/PDIF出力をMQA対応DACへ入力
次にDP-720のデジタル出力からS/PDIF同軸ケーブルでMQA対応のメリディアン「MERIDIAN ULTRA DAC」に接続した。ULTRA DACからはアナログ出力でプリのC-3850に接続する。
DACを担当する機器がDP-720からULTRA DACへと変わったので厳密な比較はできないのだが、音がシャープでより鮮明になり、精細感も明かに増した。CD品質からは音質が大きく向上していることは明らかに聴き取ることができ、MQAのハイレゾ相当の拡張部分の効果が出ていると考えられる。
この際、メリディアンのディスプレイの表示はMQAでの再生を示し、ディスプレイに表示された周波数は<176kHz>を示している。これでMQAデータはS/PDIFを通過しても損なわれずにMQAとしてデコードできていることが分かる。
■MQA-CDの効果を、MQA&CD音源を両方収録した特別CDで検証
しかし、これだけではMQAの効果がどの程度のものかという差がよく分からない。そこでさらにMQAの効果を確かめるために、MQA日本窓口から提供いただいた特別なCDを使ってみた。
このCDには、同じ楽曲でMQAエンコードを適用したもの(以後“MQAエンコードあり”と呼ぶ)と、適用しないもの(通常のCD音源で、ハイレゾマスターから44.1kHz/16bitにダウンコンバートしたもの、以後“MQAエンコードなし”と呼ぶ)の2種類が収められている。
この音源を、まずは先ほどのMQA-CDと同様にCDプレーヤーのみで聴き比べた。CD品質の互換部分でもMQAエンコードのある/なしの違いがあるかどうかを確かめるためだ。
DACを使わずに、アキュフェーズのSACDプレーヤー「DP-720」単体で“MQAエンコードあり”の曲と“MQAエンコードなし”の曲を聴き比べてみると、微妙ではあるが違いがあると感じた。“MQAエンコードあり”の方が楽器の音色に厚みがあって柔らかくなる。“MQAエンコードなし”だと、やや薄くて硬めのよりデジタル的な音に感じられる。これはCD互換部分においても、MQAの唱える時間的なボケ・ぶれ低減の効果が適用されているからではないかと考えられる。ただしこの状態では差は大きくはない。
次に、先のようにDP-720のS/PDIF出力を、MQA対応の「MERIDIAN ULTRA DAC」に接続して比較してみた。MQAエンコードありの曲を再生すると、DACの表示はMQAの文字が浮かび、周波数は176kHzと表示される。MQAエンコードなしではMQAの文字はなく、44kHzと表示される。
これは差が歴然としていて大きな音質差があると言ってよい。MQAエンコードありの方は精細感がぐっと上がり、かつより自然な音色再現と感じられる。素晴らしい音質だ。対してMQAエンコードなしの曲の再生は比較すると音質的な物足りなさを感じてしまい、かつ薄弱に感じられる。176kHzと44kHzを比べているのだから当然といえる結果ではあるが、それが同じCDから出た音だという点が興味深い。
■まずはMQA-CDを通常のCDプレーヤーで再生する
MQA-CDの試聴は音元出版の試聴室で行った。再生システムは、次のような構成である。
CDプレーヤー:ACCUPHASE「DP-720」
DAC:MERIDIAC「MERIDIAN ULTRA DAC」/Mytek Digital「Brooklyn DAC」
プリアンプ:ACCUPHASE「C-3850」
パワーアンプ:ACCUPHASE「M-6200」(モノ×2)
スピーカー:TAD「TAD-E1」
まずは、現在販売されているMQA-CD『A.Piazzolla by Strings and Oboe』を使ってCDプレーヤーで聴いてみた。CDを「DP-720」で再生し、プリアンプ「C-3850」にアナログで接続した。これだけ聴いても、少し柔らかめの自然な質感で、録音も演奏自体も素晴らしいものだ。もっともDP-720はMQA対応ではないので、この状態ではMQAの互換機能により“CD品質”で聴いていることになる。
■CDプレーヤーでMQA-CDを再生。そのS/PDIF出力をMQA対応DACへ入力
次にDP-720のデジタル出力からS/PDIF同軸ケーブルでMQA対応のメリディアン「MERIDIAN ULTRA DAC」に接続した。ULTRA DACからはアナログ出力でプリのC-3850に接続する。
DACを担当する機器がDP-720からULTRA DACへと変わったので厳密な比較はできないのだが、音がシャープでより鮮明になり、精細感も明かに増した。CD品質からは音質が大きく向上していることは明らかに聴き取ることができ、MQAのハイレゾ相当の拡張部分の効果が出ていると考えられる。
この際、メリディアンのディスプレイの表示はMQAでの再生を示し、ディスプレイに表示された周波数は<176kHz>を示している。これでMQAデータはS/PDIFを通過しても損なわれずにMQAとしてデコードできていることが分かる。
■MQA-CDの効果を、MQA&CD音源を両方収録した特別CDで検証
しかし、これだけではMQAの効果がどの程度のものかという差がよく分からない。そこでさらにMQAの効果を確かめるために、MQA日本窓口から提供いただいた特別なCDを使ってみた。
このCDには、同じ楽曲でMQAエンコードを適用したもの(以後“MQAエンコードあり”と呼ぶ)と、適用しないもの(通常のCD音源で、ハイレゾマスターから44.1kHz/16bitにダウンコンバートしたもの、以後“MQAエンコードなし”と呼ぶ)の2種類が収められている。
この音源を、まずは先ほどのMQA-CDと同様にCDプレーヤーのみで聴き比べた。CD品質の互換部分でもMQAエンコードのある/なしの違いがあるかどうかを確かめるためだ。
DACを使わずに、アキュフェーズのSACDプレーヤー「DP-720」単体で“MQAエンコードあり”の曲と“MQAエンコードなし”の曲を聴き比べてみると、微妙ではあるが違いがあると感じた。“MQAエンコードあり”の方が楽器の音色に厚みがあって柔らかくなる。“MQAエンコードなし”だと、やや薄くて硬めのよりデジタル的な音に感じられる。これはCD互換部分においても、MQAの唱える時間的なボケ・ぶれ低減の効果が適用されているからではないかと考えられる。ただしこの状態では差は大きくはない。
次に、先のようにDP-720のS/PDIF出力を、MQA対応の「MERIDIAN ULTRA DAC」に接続して比較してみた。MQAエンコードありの曲を再生すると、DACの表示はMQAの文字が浮かび、周波数は176kHzと表示される。MQAエンコードなしではMQAの文字はなく、44kHzと表示される。
これは差が歴然としていて大きな音質差があると言ってよい。MQAエンコードありの方は精細感がぐっと上がり、かつより自然な音色再現と感じられる。素晴らしい音質だ。対してMQAエンコードなしの曲の再生は比較すると音質的な物足りなさを感じてしまい、かつ薄弱に感じられる。176kHzと44kHzを比べているのだから当然といえる結果ではあるが、それが同じCDから出た音だという点が興味深い。