「ハイレゾ時代のHDCD」
CDでハイレゾ「MQA-CD」徹底解析! MQAエンコードあり/なし音質比較からリッピング方法まで
まずハードウェア・デコードを試してみる。Macに先の「MERIDIAN ULTRA DAC」をUSB接続して、Audirvana Plusの<Preference>でMQA対応機器として設定する。
この状態でリッピングしたMQA楽曲をプレイリストで表示すると、MQA表示はなされず、ファイル形式は<44kHz/16bit>、出力形式は<44kHz/24bit>と表示される。このまま再生指示をすると、DAC側ではMQA表示がなされ、176kHzと表示される。音質もハイレゾ相当と言える、とても高品位な音だ。このことから、MQA-CDからリッピングしてもMQAデータとしての情報が損なわれずに、MQA対応DACで再生が可能であることが分かる。
つまりこの状態では、Audirvana Plus 3ではMQAと認識されずに、そのままスルー(44kHz/16bit)でDACに出力されて、DACでMQAのハードウェアデコードがなされたということになる。
出力表示で24bitと表示されるのは、Audirvana Plus 3が16bitを24bitに拡張したわけではなく、DACが24bit DACであるためにUSB接続に24bit幅が必要なためだ。おそらく下位バイトにはゼロが詰まっているだろう。これもプリッソン氏に確認したが、Audirvana Plus 3では拡張処理などはしていないということだ。
■MQA-CDリッピング音源をソフトウェア・デコードする方法とは?
次にソフトウェアデコードを試すために、DACを非MQA対応DAC(アキュフェーズ DP-720のDACモードを使用)につなぎ変えた。そしてAudirvana Plus 3の<Preference>でMQA非対応機器として設定する。
MQA-CDからのリッピングした音源はソフトウェア・デコードができないのかというと、実ははそうではない。ポイントはファイル名の変更が必要ということだ。
プリッソン氏によると、Audirvana Plus 3でのMQA認識は2段階に分かれている。まずファイル名に「.mq」という文字が含まれるかどうかを確認し、そうであるときのみMQAファイルとみなしてバイナリーの中のMQA付加情報を解析する。全てのファイルの中を解析してMQAかどうかを自動判断することもできるが、そうすると動作が遅くなってしまうためこうしているということだ。例えば「.mqa.flac」「.mqa.aif」「.mql.flac」などのように拡張子の前に.mqを入れるのがMQAで提唱している形式とのことだ(拡張子自体を.mqaと変えても大丈夫なようだ)。
これによってAudirvana Plus 3のファイル表示ではMQA表示がなされ、176kHz、24bitと表示される。このサンプルレートはMQAファイルのオリジナルの音源のサンプルレートであり、MQAバイナリの中の情報に格納されているのだそうだ。
この状態でAudirvana Plus 3で再生指示すると、非MQA対応DACのDP-720では88kHzでロックされ、正しくAudirvana Plus 3でソフトウェア・デコードがなされているのがわかる。先に述べたようにソフトウェア・デコードでは2xまでの制限があるため、オリジナルが176kHzのMQA音源でも88kHzでの再生となる。
4、CDとMQAの可能性
■CDメディアにハイレゾ相当の音楽データを収録できる魅力
これらの検証から、MQA-CDの使い勝手は従来のCDとはまったく変わらず、さらにはリッピングしてPCでMQAの機能を生かすことさえ可能であることがわかった。音質においては、CDというメディアの限界を超えるブレークスルーが期待できる。
CDプレーヤーの新製品自体が少なくなってはきているが、MQA対応のCDプレーヤーが出てくれば、MQA-CDのメリットをもっと手軽に楽しめるだろう。そうでなくても、今回のように手持ちのCDプレーヤーからデジタル出力を行い、MQA対応DACを組み合わせることでMQA-CDを本来の音質で楽しむことができる。
この状態でリッピングしたMQA楽曲をプレイリストで表示すると、MQA表示はなされず、ファイル形式は<44kHz/16bit>、出力形式は<44kHz/24bit>と表示される。このまま再生指示をすると、DAC側ではMQA表示がなされ、176kHzと表示される。音質もハイレゾ相当と言える、とても高品位な音だ。このことから、MQA-CDからリッピングしてもMQAデータとしての情報が損なわれずに、MQA対応DACで再生が可能であることが分かる。
つまりこの状態では、Audirvana Plus 3ではMQAと認識されずに、そのままスルー(44kHz/16bit)でDACに出力されて、DACでMQAのハードウェアデコードがなされたということになる。
出力表示で24bitと表示されるのは、Audirvana Plus 3が16bitを24bitに拡張したわけではなく、DACが24bit DACであるためにUSB接続に24bit幅が必要なためだ。おそらく下位バイトにはゼロが詰まっているだろう。これもプリッソン氏に確認したが、Audirvana Plus 3では拡張処理などはしていないということだ。
■MQA-CDリッピング音源をソフトウェア・デコードする方法とは?
次にソフトウェアデコードを試すために、DACを非MQA対応DAC(アキュフェーズ DP-720のDACモードを使用)につなぎ変えた。そしてAudirvana Plus 3の<Preference>でMQA非対応機器として設定する。
MQA-CDからのリッピングした音源はソフトウェア・デコードができないのかというと、実ははそうではない。ポイントはファイル名の変更が必要ということだ。
プリッソン氏によると、Audirvana Plus 3でのMQA認識は2段階に分かれている。まずファイル名に「.mq」という文字が含まれるかどうかを確認し、そうであるときのみMQAファイルとみなしてバイナリーの中のMQA付加情報を解析する。全てのファイルの中を解析してMQAかどうかを自動判断することもできるが、そうすると動作が遅くなってしまうためこうしているということだ。例えば「.mqa.flac」「.mqa.aif」「.mql.flac」などのように拡張子の前に.mqを入れるのがMQAで提唱している形式とのことだ(拡張子自体を.mqaと変えても大丈夫なようだ)。
これによってAudirvana Plus 3のファイル表示ではMQA表示がなされ、176kHz、24bitと表示される。このサンプルレートはMQAファイルのオリジナルの音源のサンプルレートであり、MQAバイナリの中の情報に格納されているのだそうだ。
この状態でAudirvana Plus 3で再生指示すると、非MQA対応DACのDP-720では88kHzでロックされ、正しくAudirvana Plus 3でソフトウェア・デコードがなされているのがわかる。先に述べたようにソフトウェア・デコードでは2xまでの制限があるため、オリジナルが176kHzのMQA音源でも88kHzでの再生となる。
4、CDとMQAの可能性
■CDメディアにハイレゾ相当の音楽データを収録できる魅力
これらの検証から、MQA-CDの使い勝手は従来のCDとはまったく変わらず、さらにはリッピングしてPCでMQAの機能を生かすことさえ可能であることがわかった。音質においては、CDというメディアの限界を超えるブレークスルーが期待できる。
CDプレーヤーの新製品自体が少なくなってはきているが、MQA対応のCDプレーヤーが出てくれば、MQA-CDのメリットをもっと手軽に楽しめるだろう。そうでなくても、今回のように手持ちのCDプレーヤーからデジタル出力を行い、MQA対応DACを組み合わせることでMQA-CDを本来の音質で楽しむことができる。