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「HEOSテクノロジー」も採用

着実な進化を遂げた中級AVアンプ 、デノン「AVR-X2400H」。弟機「X1400H」との違いを聴き比べ

公開日 2017/07/06 12:13 岩井 喬
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■密度を保ちながらもキレ良く高解像度なサウンド

視聴では7.1chスピーカーにMONITOR AUDIO“Silver”シリーズ(「Silver 6」×2、「Silver 1」×2、「Silver FX」×2、「Silver Center」、「Silver W12」)を用意。BD再生機としてパナソニック「DMR-UBZ1」を用いた。

視聴では、「AVR-X2400H」(左)と、「AVR-X1400H」(右)を聴き比べた

ステレオ再生のチェックは、フロントUSB端子に差し込んだUSBメモリー内の音楽ファイルを使用。まずAVR-X1400Hを聴いてみたが、価格を感じさせないダイナミックなサウンドで、解像度や音質バランスについても不足感のないクオリティである。ステレオ再生においては低域のダンピングも良く、音場のクリアさを引き立たせた鮮度の良いサウンドで、オーケストラの響きも爽やかに聴こえる。音場は広がりよく、個々の音像は輪郭を的確に描き、旋律のハーモニーも抑揚が良い。ボーカルは適度な肉感を持ち、ハリ良い口元感と落ち着いたボディの安定感を感じられる。

これに対し、AVR-X2400Hではさらに制動性が増し、密度を保ちながらもキレ良く高解像度なものに進化。S/Nも向上し、澄み切った音場に音像がシャープに立ち上がる。音運びもスムーズで、ピアノやシンバルの余韻も清々しく収束してゆく。ボーカルは潤い良くキリっとした佇まいで、リアルな質感を得ることができた。

AVR-X2400Hでクラシックの飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013『プロコフィエフ:古典交響曲』〜第一楽章(96kHz/24bit)を再生すると、実に余裕のある響きを聴かせてくれる。管弦楽器の旋律は締まりよく、微細なニュアンスを丁寧に再現する。低域のダンピングもより高まり、押し出しの力強さが一際増す印象だ。余韻の清々しさも際立っており、個々の楽器が持つ音色のストレートな響きと好対照である。

USBメモリー内の音源を視聴する岩井喬氏

ジャズの『Pure2-Ultimate Cool Japan Jazz-』〜届かない恋(2.8MHz・DSD)ではリズム隊の密度の高さ、ホーンセクションのハリ良くシャープな描写、シンバルのクリアな輝き感が素晴らしい。ピアノの響きは硬質で締まり良く、かっちりとした描写である。こちらも余韻の階調性が際立っており、透明度の高い音場の奥行き表現とともに音像のフォーカスの良さも同時に引き立つ。

ロックのデイヴ・メニケッティ『メニケッティ』〜メッシン・ウィズ・ミスター・ビッグ(CDリッピング:44.1kHz/16bit・WAV)では、ブライトなキレをみせるエレキギターのリフと、タイトなリズム隊がスピード感を演出。ボーカルはハスキーな質感を素直に引き出し、すっきりとしたサウンドにまとめてくれている。

ポップスのシカゴ『17』〜ワンス・イン・ア・ライフタイム(192kHz/24bit)においては、ハイレゾらしい解像度の高いシャープな音像で、ボーカルもハリ良く締まり、クールな艶やかさを放つ。前モデルでは低域がやや膨らむ雰囲気であったが、ベースはしっかりと引き締め、分解能高い表現に満ちている。

Suara「キミガタメ」(11.2MHzレコーディング音源を5.6MHzに変換)は、ボーカルやピアノ、アコギそれぞれの描写をシャープに際立たせ、フォーカス良く爽やかに描写。弦の響きも粒立ち良くキレ鮮やかに表現し、余韻もストレートかつ涼やかにまとめ上げる。

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