本日発売! 768 PCM/11.2MHz DSDだけではない魅力
「現代最先端の音」。RME 20周年記念「ADI-2 Pro Anniversary Edition」最速レポート
■768kHz PCM、DSD11.2MHzだけじゃない高い基礎性能
主な装備/スペックは、標準仕様とまったく同じ。786kHzのPCM、11.2MHzのDSDに対応。ADコンバーターは4ch仕様の旭化成AK5547をデュアルモノで使用し、DAコンバーターは同じく旭化成のプレミアムDAC、AK4490を2系統のステレオ出力に個別に搭載。それらのコントロールは、FPGAベースのRME独自のアルゴリズム処理による。
TI社の高性能オペアンプ、ニチコンのMUSEコンデンサーなど、要所にハイスペックなオーディオグレード部品を投入している点も見逃せない。アナログ回路の信号経路はすべてバランス回路で組まれているほか、2系統のヘッドフォン出力は「Extreme Power」仕様に基づき、まったく別のソースをモニターすることも、同時使用でのバランス駆動とすることもできる。
5バンドのパラメトリックイコライザー、ローカット等も装備し、組み合わせるヘッドフォンやスピーカーに応じた再生特性のコントロールが可能という点は、いかにもプロ用機らしいフィーチャーだ。フロントパネルには、同社製品では定番の30バンド/4次フィルターのスペクトラムアナライザを装備している。その視認性の高さは、広視野角のIPS液晶パネルならでは。
操作手順はこのディスプレイを見ながら、初心者でも分かりやすいようロジカルに配慮されている。3つのプッシュ機能つきエンコーダーと4つのボタンの連携によって、セットアップが完了する。
私のPCオーディオ再生環境は、レノボ製Think Pad/X200S(OSはWindows 7)にfoober2000(Ver.1.3.1.5)を内蔵したものだ。今回はオヤイデのUSBケーブル「Continental 5S」を組合せて試聴した。ADI-2 Pro Anniversary Editionの出力はバランス接続とした。
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