【特別企画】重低音と鮮鋭なサウンドも両立
独自スリーブで極上フィット!完全ワイヤレスイヤホンの実力派、ERATO「MUSE5」レビュー
■極上のフィット感で落下の心配なし!?ERATOの完全ワイヤレスイヤホン「MUSE5」
“完全ワイヤレス” −− 左右が完全に独立したワイヤレスイヤホンがにわかに注目を集めているが、日本国内で存在感を増しているブランドが、米国・カリフォルニアの「ERATO」だ。同社が2016年末に日本国内で販売をスタートさせた「Apollo7」に続き、新たに投入された注目モデルと呼べるイヤホンが「MUSE5」である。
MUSE5は、ERATO社の完全ワイヤレスイヤホンとしては「Apollo7」よりもエントリークラスの位置づけで、実売価格2万円を下回るモデルとなる。その実力をレビューしていこう。
まず、完全ワイヤレスイヤホンとしての基本スペックを紹介しておこう。左右独立のイヤホンはBluetoothでワイヤレス接続され、ハンズフリー通話にも対応。Bluetoothはバージョンは4.1で、A2DP/AVRCP/HFP/HSPに対応。コーデックはSBCのほか、AAC/aptX対応と高音質接続対応のモデルでもある。
再生ドライバーはφ5.8mmで、イヤホンユニット内には独自開発したDSPを搭載。レコーディング現場のサウンドを再現し、空間の距離感を再構築するという「ERATO SURROUND」という3Dサラウンド機能も対応する。イヤホン本体は最大4時間の連続再生で、ケースで合計3回までフル充電可能だ。
MUSE5の最大の特徴は、外見にも現れている「装着性」だ。形状はApollo7のようなストレート型とは異なり、可能な限り耳穴に密着してフィットするタイプの構造になっている。
しかし、一言でイヤホンの“フィット感”を高めるといっても、これはかなりの難題だ。装着の快適さだけでなく遮音性、そして聴こえてくるサウンドにも関わる重要な要素で、人の耳穴の形状は一人ひとり異なる。ゆえにIEMでは耳型まで取って製作されるのだが、MUSE5は市販品なのであくまでもユニバーサルな仕組みが必要となる。
そこでMUSE5が取り組んだのは、「FitSeal」と呼ばれる特許取得のシリコーンスリーブを取り付ける方式だ。しかもそのスリーブに3種類のサイズを用意し、イヤーピースと同じように一人ひとりの耳に対してフィット感を高める方式を採用している。
シリコーンスリーブと呼んでも今いちピンと来ないかもしれないが、イヤホンのイヤーピースを挿入する穴のあたりが“外耳道”、その更に外側の、耳の穴の入り口周辺にあたる“耳殻”にフィットさせて塞ぐのが「FitSeal」の役割である。
実際にMUSE5を出荷時の状態で装着してみると、標準で装着されているMサイズの「FitSeal」は、筆者には大きくキツめ。そこでデフォルトより小さいSサイズの「FitSeal」を取り付けるとジャストフィットした。シリコンイヤーチップもS/M/Lと3サイズが付属するので、3×3の合計9パターンから最適な組合せを選び、自分の耳穴にジャストフィットさせることができる。
自分の耳に合わせた「FitSeal」のシリコンスリーブとイヤーピースは、MUSE5を装着して音楽を再生せず、純粋に耳栓としても使えるほどのフィット感の良さがある。自分の耳に合うので装着感はまさに極上。「FitSeal」のこのアイデアが、なぜ有線タイプのイヤホンにされていないのかと疑問に思うほど、上手く機能する機構なのだ。フィット感が高まるという事は、イヤホン落下の心配もなくなるということで、“完全ワイヤレス“としての完成度をより高めている。
“完全ワイヤレス” −− 左右が完全に独立したワイヤレスイヤホンがにわかに注目を集めているが、日本国内で存在感を増しているブランドが、米国・カリフォルニアの「ERATO」だ。同社が2016年末に日本国内で販売をスタートさせた「Apollo7」に続き、新たに投入された注目モデルと呼べるイヤホンが「MUSE5」である。
MUSE5は、ERATO社の完全ワイヤレスイヤホンとしては「Apollo7」よりもエントリークラスの位置づけで、実売価格2万円を下回るモデルとなる。その実力をレビューしていこう。
まず、完全ワイヤレスイヤホンとしての基本スペックを紹介しておこう。左右独立のイヤホンはBluetoothでワイヤレス接続され、ハンズフリー通話にも対応。Bluetoothはバージョンは4.1で、A2DP/AVRCP/HFP/HSPに対応。コーデックはSBCのほか、AAC/aptX対応と高音質接続対応のモデルでもある。
再生ドライバーはφ5.8mmで、イヤホンユニット内には独自開発したDSPを搭載。レコーディング現場のサウンドを再現し、空間の距離感を再構築するという「ERATO SURROUND」という3Dサラウンド機能も対応する。イヤホン本体は最大4時間の連続再生で、ケースで合計3回までフル充電可能だ。
MUSE5の最大の特徴は、外見にも現れている「装着性」だ。形状はApollo7のようなストレート型とは異なり、可能な限り耳穴に密着してフィットするタイプの構造になっている。
しかし、一言でイヤホンの“フィット感”を高めるといっても、これはかなりの難題だ。装着の快適さだけでなく遮音性、そして聴こえてくるサウンドにも関わる重要な要素で、人の耳穴の形状は一人ひとり異なる。ゆえにIEMでは耳型まで取って製作されるのだが、MUSE5は市販品なのであくまでもユニバーサルな仕組みが必要となる。
そこでMUSE5が取り組んだのは、「FitSeal」と呼ばれる特許取得のシリコーンスリーブを取り付ける方式だ。しかもそのスリーブに3種類のサイズを用意し、イヤーピースと同じように一人ひとりの耳に対してフィット感を高める方式を採用している。
シリコーンスリーブと呼んでも今いちピンと来ないかもしれないが、イヤホンのイヤーピースを挿入する穴のあたりが“外耳道”、その更に外側の、耳の穴の入り口周辺にあたる“耳殻”にフィットさせて塞ぐのが「FitSeal」の役割である。
実際にMUSE5を出荷時の状態で装着してみると、標準で装着されているMサイズの「FitSeal」は、筆者には大きくキツめ。そこでデフォルトより小さいSサイズの「FitSeal」を取り付けるとジャストフィットした。シリコンイヤーチップもS/M/Lと3サイズが付属するので、3×3の合計9パターンから最適な組合せを選び、自分の耳穴にジャストフィットさせることができる。
自分の耳に合わせた「FitSeal」のシリコンスリーブとイヤーピースは、MUSE5を装着して音楽を再生せず、純粋に耳栓としても使えるほどのフィット感の良さがある。自分の耳に合うので装着感はまさに極上。「FitSeal」のこのアイデアが、なぜ有線タイプのイヤホンにされていないのかと疑問に思うほど、上手く機能する機構なのだ。フィット感が高まるという事は、イヤホン落下の心配もなくなるということで、“完全ワイヤレス“としての完成度をより高めている。
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