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本国の担当者が各技術を徹底解説

【イベントレポ】クアルコム「DDFA/aptX HD」体験会 ー Hi-Fiからワイヤレスまでその技術と音を知る

公開日 2017/12/08 12:18 編集部:小澤貴信
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音質をそのままに1チップ化を果たした第二世代Qualcomm DDFA

このDDFAは、昨年末から第二世代へと進化を果たした。従来ではデジタル信号処理部とフィードバック回路部の2チップ構成だったが、第二世代ではオーディオ特性を維持しながらの1チップ化を実現した。

第一世代のDDFAは優れたオーディオ特性を最優先に開発が行われため、2チップ構成となった。結果として音質面で高い評価を得たが、DDFAを組み込むオーディオ機器の設計が難しくなってしまったという。またオーディオフォーマットのサポートも限定的だった。

DDFAは第二世代となり、オーディオ特性を維持しながら1チップ化するという進化を実現した

それが今回の1チップ化により、スペースファクターの向上はもちろん、より設計が行いやすくなり、より広範なオーディオ機器への搭載が可能になった。しかも、オーディオ特性は従来そのままとして、さらに電源管理などの面は進化。オーディオフォーマットは新たに384kHz/32bit PCMや5.6MHz DSDの入力に対応した。

この1チップ化されたDDFAだが、サイズはわずか9mm×9mm。この中に電源部からデジタル処理部、DSP、PWMモジュレーターなどを内包しているわけだ。

Damien Vandenbeyvanghe氏はDDFAの優れたオーディオ特性についても改めてアピール。例えばTHD+N(全高調波歪み+ノイズ)は20Hz-20kHzの可聴帯域において0.005%以下を達成している。また、他社のクラスDアンプデバイスに対して残留ノイズが小さく、一方でS/Nは大きく上回っていることをグラフで示した。

同氏は「大音量を出して電源に大きな負荷がかかる厳しい条件下でも優れた特性が出せることもDDFAの特徴です。無音状態でも残留ノイズがまったく聞こえないこと、そして非常に優れたS/NもDDFAの高音質を支えています」と述べていた。

鴻池氏はこれらVandenbeyvanghe氏のプレゼンを受けて「デジタルアンプは10年以上前から、小型化が可能で消費電力も低いということで注目されてきましたが、音が薄い、硬い、あるいはデジタルっぽい音、といった感想を持つ方が多かったと思います。しかしDDFAにおいては、音質においてもデジタルがアナログを超えるところまできていると言えるでしょう」とコメントしていた。

新世代DDFAを搭載したデノン「PMA-60」

DDFAの優れた音質を世に知らしめたのが、デノンのプリメインアンプ「PMA-50」だった。そしてこのPMA-50の後継モデルとなる「PMA-60」は、新たに新世代DDFAを搭載してさらに音質を強化した。今回のイベントではPMA-60を通じてDDFAの音質を確かめた。

「PMA-60」(上段右)とDDFA評価ボード搭載デモ機(上段左)。下段に用意したのは、PMA-60と同じデノン・デザインシリーズのCDプレーヤー「DCD-50」

試聴に先立って、デノンの志田氏がPMA-60の解説を行った。PMA-60はUSB-DACなどのデジタル入力を備えたプリメインアンプ。コンパクトでスタイリッシュなボディと現代のソースに即したデジタル入力を備えることで現代のライフスタイルに寄り添った使い勝手を実現しつつ、DDFAを軸にサイズや価格帯を超える音質を実現したことが特徴と言える。

DDFAが新世代となって1チップ化されたことで、PMA-60では従来に比べて周辺回路をよりシンプルにすることが可能になった。これによって、より音質優先の回路設計を行うことが可能となり、結果として従来機を上回る音質を実現したという。1チップ化で回路設計が容易になったのは、パーツ選定や音質チューニングに、より大きなリソースを割けるということでもある。

PMA-60について説明を行ったデノンの志田鷹平氏


PMA-60とDDFA評価ボード搭載アンプを比較試聴

このPMA-60でDDFAの音を確かめたわけだが、本イベントの目玉となったのが、DDFAの“素そのもの”といえるDDFA評価ボードとの聴き比べの実施だ。

PMA-60はアンプ部にDDFAを搭載しているが、その音質は周辺回路や電源、AL32 Processingなどのデジタル処理など、デノンの技術がそこに加わることで最終的なサウンドを実現させている。

DDFA評価ボードは、DDFAのサウンドを採用するメーカーが確認するために作られたもの。DDFAで音を鳴らすための最低限の回路で構成されている。通常ではDDFA評価ボードが一般に公開されることはないのだが、今回はDDFAの資質と、それをベースにDDFAがどのような音作りを行ったのかを確認するために特別に用意し、聴き比べを行った。

こちらのDDFA評価ボードが、上記のデモ機の筐体内に収められている

試聴には、アコースティックラボ 蔵前Villageの試聴室の常設スピーカーであるB&W「805 D3」を組み合わせた。ペア100万円近いハイエンドスピーカーをPMA-60およびDDFA評価ボードがどこまで鳴らせるのか確認するためだ。比較試聴については、DDFA評価ボードが同軸デジタルでの入力のみとなることもあり、CDで比較。デノンのCDプレーヤー「DCD-50」のデジタル出力をそれぞれに接続した。

次ページ24bit音源をBluetooth伝送する「aptX HD」を紹介

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