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iOSを出力端末に設定できるように

iPhone/iPadをブリッジに「Roon」オーディオシステムを構築可能に! 新機能をオーディオ的に使いこなす

公開日 2018/03/05 12:14 佐々木喜洋
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いずれにせよ今回は、本稿の目的からUltra DACを単にUSB-DACとして使用し、iPhone 7からLightningカメラアダプター経由でUSB出力をし、Meridian Ultra DACに接続した。Roon Coreは引き続き同じMacBook Airを使用し、さきほどと同じくWi-Fi経由でRoonの出力部であるiPhoneに接続する。

384kHz/32bitをiPhoneから出力

まず下記の384kHz/32bit floatのハイレゾ音源を試してみた。

・SURF SIDE SKETCH『SURF SIDE SKETCH #001』から
 「18_September_2016_22_5__SSW_5_6m_142cm」


これは32bit小数点形式の音源なので、Roonの出力パスを見るとRoon内部で整数24bit変換されてからiPhoneに送られることが分かる。これは送り手(PC上のプレーヤー)と受け手(DAC)間では常に24bit整数ないしは32bit整数のデータ幅でデータの送信が行われるからだ。


iPhoneとULTRA DACをUSB接続。384kHzの出力に成功した

384kHz/32bit(float)を再生、iPhoneから出力した際のシグナルパス
そして出力先のMeridianでは、液晶表示に384KHzと表示されるのを確認した。Meridianではビット数は確認できないが、サンプリングレートを見る限りでは、ハイレゾフォーマットは問題なく使用することができることがわかった。


DSDをiPhoneから出力

次にDSD64(2.8MHz DSD)の音源を試してみた。これはiOS経由でもDSDネイティブ再生が可能かどうかを確かめるためだ。曲はだれもが知っている有名な曲である。

・Michael Jackson『Thriller』より「Beat It」

ここでのポイントはMeridianにDSDネイティブで出力されるかどうか、ということだ。このためにはまずiOS側のAudio setupで、PCMコンバージョンではなくDoPにしておくことが必要だ。


DSDの出力にも成功。ULTRA DACは5.6MHzまでの対応だが、他のDACで11.2MHzまでiPhoneから出力が可能なことを確認した

DSD64(2.8MHz DSD)を再生、iPhoneから出力した際のシグナルパス
この後で曲を再生してみると、Meridianの液晶にはDSDの表示がなされるのを確認した。つまりRoon1.4のiOS出力でもDSDネイティブ再生は可能であることがわかった。


MQAをiPhoneから出力

次はMQAが正しく使用できるかを確認する。これにはDAC側でのハードウエアデコードができていれば良い。これがDSDでいうなればネイティブ再生ができている状態だ。これにはダウンロードのMQA音源と、TIDALのストリーミングでのMQA音源(TIDAL Masters)の2種類で試してみた。

まずダウンロードのMQA音源だが、下記音源で試してみた。表示上はオリガミのデコードがされる前なので48kHz/24bitの音源である。

・TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND 『good night citizen』より「calendar,her」

Roonで再生してみると、Meridianの液晶でMQAと表示されて、96KHzで再生されている。これで正しくハードウエアデコードができていることが確認された。なお、Roonの画面でシグナルパスを確認すると、「FLAC 48kHz/24bit 2ch, MQA 96kHz」という音源のスペックも表示されている。


iPhoneからMQA音源を出力。ULTRA DACが正しくMQAと認識した

Roon上のシグナルパス。Roon上からは出力した先のDACがMQA対応かどうかは判別できない
次にストリーミングでのMQA対応を確認するために、TIDAL Mastersで試してみた。使用したのは有名な次の曲である。

Eagles『Hotel california」/曲名:「Hotel california

これでも正しくMQAで192kHzでハードデコードされて再生されるのを確認した。こうして定番の曲がMQAの実力をフル活用(つまりハードウエアデコード)して再生が可能なのは助かる。

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