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【特別企画】ヤマハ/オンキヨー/パイオニア製品で検証

オーディオファンの夢かなう! ロスレス音楽ストリーミング「Deezer HiFi」を対応システムで聴きまくる

公開日 2018/03/23 11:01 土方久明
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パイオニアのDAP「XDP-20」でDeezer HiFiを再生する

オンキヨー/パイオニアのDAPについては、実売3.4万円のエントリークラスながらデュアルDAC搭載など上位モデルの仕様を継承する「XDP-20」でDeezer HiFiを試してみた。オンキヨー「DP-S1A」も試したが、Deezer HiFiの使い勝手はXDP-20と同様だ。音質検証は、筆者がリファレンスにしているヤマハのイヤホン「EPH-200」と組み合わせて行った。

パイオニア「XDP-20」¥OPEN(予想実売価格34,000円前後)

Deezer HiFiを聴くための準備はいたって簡単。XDP-20を自宅内のWi-Fiネットワークに参加させたのち、Deezer HiFi登録時のユーザーIDとパスワードをXDP-20に入力すれば良い。モバイルWi-Fiやスマートフォンのテザリングの回線と接続すれば、外出先でもロスレス品質でのストリーミングを再生できる(ロスレス品質なのでデータ量も大きくなるため、通信容量に制限がある環境では気をつけてほしい)。ちなみにアカウントを持っていなくても30秒の試聴ができる。

メイン画面のストリーミングのメニューからDeezer HiFiを選択すると、クラシックやジャズなどの「ジャンル」、楽曲をオムニバス形式で並べられた「プレイリスト」、登録したお気に入りアルバムが確認できる「マイアルバム」などの項目が並ぶ。特定のアーティストやアルバムを探す場合は文字入力して検索できる。

ホームメニューからストリーミングのアイコンを選択すると、利用できる一覧の中に「Deezer」の文字が並ぶ

Deezer HiFiのメニュー表示画面。「マイアルバム」「ジャンル」などの項目から再生したい曲を選べる

試しに「Diana Krall」と入力すると、ここから先はネット上の世界。一呼吸置いてインターネット上にあるサーバーから情報が伝送され、該当アルバムが一覧表示された。121タイトルがヒットし(その中には彼女名義のカラオケなども入っている)、最近発売されたアルバムも多く配信されている。オーディオファンには “鉄板” ともいえるお馴染みの楽曲がたくさん揃っていて、これは嬉しい。

ダイアナ・クラールの最新アルバム『ターン・アップ・ザ・クワイエット』から、「L-O-V-E」を聴く。イントロのピアノはタッチが生々しく、ボーカルはバックミュージックの中で明瞭に浮き上がる。同端末での直接比較はできないが、ロッシー形式の音楽ストリーミングで同じ曲を聴いた印象と比べても、楽器の音色や余韻、ボーカルと楽器が重なった時の描き分けなどは、Deezer HiFiがロスレスの優位性を発揮していると感じた。

XDP-20で音質をチェックする土方氏

Deezer HiFiを再生中の画面。画面上にはしっかりと「FLAC 44.1kHz 16bit」と表示されている

ちなみに、小型DAPのタッチディスプレイで目当ての曲を逐一検索するのはやや面倒なので、パソコンのソフトで「マイアルバム」等へに事前に追加しておいて、追加済みの楽曲をXDP-20から選択して再生するといった使い方がスムーズだろう。

XDP-20のUSBオーディオ出力を使ってスピーカーからも再生

次に自宅のHi-FiシステムにXDP-20を組み込んで、スピーカーからDeezer HiFiの音を聴いた。本機のUSBオーディオ出力機能を用いて、USBケーブルでUSB-DACのSOULNOTE「D-1」と接続。XDP-20で再生した音をUSB-DACへデジタル出力するかたちだ。

XDP-20(写真右)をUSB-DACに接続して、スピーカーからの再生もチェック。写真右は同時に検証を行ったオンキヨー「DP-S1A」。Deezer HiFiの使い勝手はXDP-20と同様だ

試聴したのは、ナオト・インティライミ『Overflows 〜言葉にできなくて〜』。高域の解像感が高く、全帯域に渡って曖昧さがない。聴感上のS/Nにも優れ、楽曲全体に透明感がある。オンマイク気味に録音されたボーカルもそのニュアンスがよく伝わり、バックミュージックの音数が増えても1つ1つの音が明瞭に分離する。このあたりはロスレス品質の恩恵を特に感じる。XDP-20はポータブルプレーヤーだが、このように据え置きシステムと組み合わせてスピーカーでDeezer HiFiを楽しむという使い方もできる。

試聴は土方氏の自宅リスニングルームで行った。スピーカーシステムにはディナウディオ「Special Forty」を組み合わせた

余談だが、筆者の調べた限り、ナオト・インティライミの楽曲は各社のダウンロード配信でも320kbps/AACファイルだけの提供となっており、CDクオリティで聴こうと思ったらこれまではディスクを買うしかなかった。こうした楽曲もCDクオリティでストリーミングで聴けてしまうところに、Deezer HiFiの恩恵を強く感じた。

ヤマハのMusicCast対応製品でDeezer HiFiを聴く

続いてはヤマハのMusicCastに対応する3機種でDeezer HiFiを聴いた。ネットワークレシーバー、AVアンプ、カジュアルなWi-Fiスピーカーとタイプの異なる3機種だが、使い勝手や音質はどうだろうか。

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