[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第205回】 “スポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン” 5機種を実際に走ってレビュー!
■5年の時を経て、いま再び…!進化系“完全ワイヤレスイヤホン”で激走!
あの戦いから5年が過ぎようとしている…(【第53回】引きこもりライターが激走テスト!旬のスポーツイヤホン7機種を走って聴き比べ)。昔からこの連載を読んでくれている方の中には、今もあの時の僕を、その激闘を賞賛してくれる人もいるけれど、そんなのよりずっと大切なのは、“走らずとも生きていける”、この穏やかな日常だ。
隙あらば「高橋さん、あれ好評だったからまたやりましょう!」とにじり寄ってくる編集長をのらりくらりとかわすのは面倒だけれど、そのくらいの苦労でこの日々を守れるのなら、それもまた平穏な日常の一部とも言える。
そんなことを思いながら僕は有楽町の改札を抜け、雨上がり、鈍空の街へ出た。今後の連載の展開に向け、たまには気分転換に外で打ち合わせをしてみようということか、編集長から日比谷公園に呼び出されたのだ。
どうせまた、スポーツイヤホンの件だろう。
老兵は走らず、ただ歩くのみ。
ネタに走らず、堅実な歩みで、落ち着きがありつつも機知に富んだ記事を書いていくべき。僕もそういう齢に差し掛かっている。
それに僕は、VGP分科会審査員を務めさせていただいている身だ。無理に走って体を壊しては、審査が滞ることにもなりかねない。
しかしその件について、このところの僕は劣勢だ。これまでは「製品を入れ替えただけで同じことを繰り返しても目新しさがない」と言い逃れてきた。それは多分に言い訳ではあるが、十分に正論でもあり、防壁として機能していた。
しかし「完全ワイヤレス」が登場してしまった。「目新しさ」として十分すぎる説得力だ。今日の打ち合わせもどうせ、「完全ワイヤレス限定のスポーツイヤホン企画ってことなら今こそやるべきですよね!」という話に決まっている。
一体どんな言い訳を用意すれば逃れられるだろうか…しばらく考えながら歩いていたが、何の考えも持てないまま、日比谷公園に着いてしまった。
噴水越しに見上げた空は、やはり灰色だった。良い一日にはなってくれそうにもない。そんな気がした。その時、、、
というわけで今回は、
完全ワイヤレスなスポーツイヤホン 5モデルを実走テスト!
・JVC「HA-ET900BT」価格14,000円程度
・Jabra「Elite Sport 4.5」価格33,000円程度
・SOUL「X-SHOCK」価格12,500円程度
・Jaybird「RUN」価格22,500円程度
・Bose「SoundSport Free」価格29,000円程度
(※実走順)
「完全ワイヤレスなスポーツイヤホン」とは、左右完全独立型のワイヤレスイヤホンで、最低でも防滴程度の耐水性を備え、運動しても耳から外れにくそうな感じになってるやつだ。冒頭の導入のような恐るべき事情のため、今回僕は製品のセレクトには関わっていないが、見た目からもお値段からも、この分野にはすでに様々に個性的な製品が揃いつつあると納得。ならばその個性、感じ取ってやろうではないか!
しかし完全ワイヤレスはまだ黎明期。正直言って製品の実力は玉石混交であり、やってみたら残念な結果になる可能性もないとは言えない。この企画は僕、高橋敦が、結果は盛り上がるのか?全く盛り上がらないか? 一切がまるで見えないまま、いちかばちかの実走テストをお届けしていく記事である。
各モデルごとに、日比谷公園噴水広場外周コースを走り、音質、装着感、遮音性、通信の安定性等を確認。その後にベンチで確認内容をメモし、次のモデルとの接続を行ってまたスタート。というのが今回のテストの流れ。
サウンドチェックに用いるリファレンス曲は、「心だけでもゆったりしたい…」ということで、小松未可子さん「May be the next waltz」(映像はこちら)。
あの戦いから5年が過ぎようとしている…(【第53回】引きこもりライターが激走テスト!旬のスポーツイヤホン7機種を走って聴き比べ)。昔からこの連載を読んでくれている方の中には、今もあの時の僕を、その激闘を賞賛してくれる人もいるけれど、そんなのよりずっと大切なのは、“走らずとも生きていける”、この穏やかな日常だ。
隙あらば「高橋さん、あれ好評だったからまたやりましょう!」とにじり寄ってくる編集長をのらりくらりとかわすのは面倒だけれど、そのくらいの苦労でこの日々を守れるのなら、それもまた平穏な日常の一部とも言える。
そんなことを思いながら僕は有楽町の改札を抜け、雨上がり、鈍空の街へ出た。今後の連載の展開に向け、たまには気分転換に外で打ち合わせをしてみようということか、編集長から日比谷公園に呼び出されたのだ。
どうせまた、スポーツイヤホンの件だろう。
老兵は走らず、ただ歩くのみ。
ネタに走らず、堅実な歩みで、落ち着きがありつつも機知に富んだ記事を書いていくべき。僕もそういう齢に差し掛かっている。
それに僕は、VGP分科会審査員を務めさせていただいている身だ。無理に走って体を壊しては、審査が滞ることにもなりかねない。
しかしその件について、このところの僕は劣勢だ。これまでは「製品を入れ替えただけで同じことを繰り返しても目新しさがない」と言い逃れてきた。それは多分に言い訳ではあるが、十分に正論でもあり、防壁として機能していた。
しかし「完全ワイヤレス」が登場してしまった。「目新しさ」として十分すぎる説得力だ。今日の打ち合わせもどうせ、「完全ワイヤレス限定のスポーツイヤホン企画ってことなら今こそやるべきですよね!」という話に決まっている。
一体どんな言い訳を用意すれば逃れられるだろうか…しばらく考えながら歩いていたが、何の考えも持てないまま、日比谷公園に着いてしまった。
噴水越しに見上げた空は、やはり灰色だった。良い一日にはなってくれそうにもない。そんな気がした。その時、、、
というわけで今回は、
完全ワイヤレスなスポーツイヤホン 5モデルを実走テスト!
・JVC「HA-ET900BT」価格14,000円程度
・Jabra「Elite Sport 4.5」価格33,000円程度
・SOUL「X-SHOCK」価格12,500円程度
・Jaybird「RUN」価格22,500円程度
・Bose「SoundSport Free」価格29,000円程度
(※実走順)
「完全ワイヤレスなスポーツイヤホン」とは、左右完全独立型のワイヤレスイヤホンで、最低でも防滴程度の耐水性を備え、運動しても耳から外れにくそうな感じになってるやつだ。冒頭の導入のような恐るべき事情のため、今回僕は製品のセレクトには関わっていないが、見た目からもお値段からも、この分野にはすでに様々に個性的な製品が揃いつつあると納得。ならばその個性、感じ取ってやろうではないか!
しかし完全ワイヤレスはまだ黎明期。正直言って製品の実力は玉石混交であり、やってみたら残念な結果になる可能性もないとは言えない。この企画は僕、高橋敦が、結果は盛り上がるのか?全く盛り上がらないか? 一切がまるで見えないまま、いちかばちかの実走テストをお届けしていく記事である。
各モデルごとに、日比谷公園噴水広場外周コースを走り、音質、装着感、遮音性、通信の安定性等を確認。その後にベンチで確認内容をメモし、次のモデルとの接続を行ってまたスタート。というのが今回のテストの流れ。
サウンドチェックに用いるリファレンス曲は、「心だけでもゆったりしたい…」ということで、小松未可子さん「May be the next waltz」(映像はこちら)。