何ができる? 使い勝手は?
5年目に突入のアップル「CarPlay」レビュー。iPhone連携はカーライフに何をもたらすのか?
CarPlayの画面を見ると、アプリのデザインや並び方は基本的にiOSと同じ。ふだん使い慣れたユーザーインターフェースで利用できる。アプリが複数画面にまたがる場合は、スワイプして画面移動するのだが、この操作もiOSユーザーなら違和感なく使いこなせるはずだ。
画面の右下(右ハンドルの場合)には、iPhoneのホームボタンを模したアイコンが常時表示されている。このアイコンは見た目通りホームボタンとして機能し、タップすると元の画面へ戻る。さらに長押しするとSiriが起動する。
なおSiriの呼び出しは多くの場合、クルマのハンドルに備え付けられた専用ボタンでも行える。車種によって異なるが、専用ボタンが用意されている場合もあれば、音量ボタンの長押しで呼び出す場合もあるようだ。このあたりは説明書で確認しよう。
ほかに細かなところでは、アプリの位置を変えたり削除したりすることは、クルマ側の画面では行えない。これらの操作はiPhone側の「設定 → 一般 → CarPlay」から行う。
■CarPlayで何ができる? 音楽機能編
ここからはCarPlayでできることを一つ一つ紹介していこう。まずは音楽再生だ。当サイトをご覧の方なら、その使い勝手が気になるところではないだろうか。
今回は多数の音楽アプリの中から、アップル純正ミュージックアプリ、Amazon Music、Spotifyの3種類を試した。結論としては、アップル純正のミュージックアプリをiPhoneで使っている方なら、CarPlay対応によるメリットは大きいと感じた。
CarPlayのミュージックアプリは、iPhone向けアプリと機能的にほぼ差がない。「ライブラリ」「For You」「見つける」「Radio」とメニュー構成が一緒だから、使っていて違和感がない。
自分のリスニング傾向から作られたパーソナルミックスを聴いたり、エディターが作ったプレイリストをリコメンドしてくれたりと、Apple Musicの多彩な機能を車内でもそのまま利用できるのは嬉しい。
曲を聴いているときに気に入ったら、ライブラリへすぐに登録できる。また、その曲をベースにしたステーション作成、お気に入りへの登録/解除などもワンタップで行える。
細かな工夫では、再生中の楽曲のジャケットが、画面の背景に、文字の視認性が落ちない程度に表示されるのも、さりげないこだわりを感じさせる。
■Siriで操作できるのがCarPlayのメリット
画面を見ながら選曲操作するのは便利だが、運転中には行えない。そんなときはSiriの出番だ。
ハンドルの専用ボタンなどでSiriを呼び出し「○○を再生」などと発話すると、合致したものを再生してくれる。視線を移動せず、声だけで選曲できるのはたいへん便利だ。音声操作で楽曲を選べたり、様々な操作が行えるのは楽で、これがCarPlayの最大の魅力だと感じた。