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付属ケーブルも有効活用

スマホで聴くフラグシップの音質。AKG「N5005」とスマホ&タブレット組み合わせ検証

公開日 2018/05/24 09:00 野村 ケンジ
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■ハイレゾ/サラウンド対応のスペック、ASUS「Zenfone4」との組み合わせ

続いて、ASUS「ZE554KL“Zenfone4”」を試してみる。こちらの製品も、イマドキのスマートフォンらしくカメラ画像の美しさを前面に押し出した製品。加えて、画面の美しさや音の良さもこだわりを持っていて、特にオーディオに関しては、192kHz/24bitまでのハイレゾ対応であることやDTS Headphone:X/7.1チャンネルバーチャルサラウンド対応など、機能面での多彩さをアピールしている。

Zenfone4は音質調整オプションが特徴

さて、N5005との組み合わせだが、有線接続ではどうやら相性がよくないようだ。しかし、心配は要らない。N5005にはBluetoothケーブルが付属しているが、こちらを活用することで、抑揚表現がしっかりとした勢いのある良好なサウンドに生まれ変わってくれた。

Bluetoothケーブルのアンプ部の良好さもあってか、低域もしっかりドライブされ、迫力も充分にある。解像度感については有線接続に劣る部分はあるが、不要なピークなどがいっさいないためかそれほど目につかず、圧倒的にこちらの方が聴きやすい。手持ちのスマートフォンとN5005の有線接続があまり好みでない場合は、いちどBluetoothケーブルでの接続を試して欲しい。

スマホとの相性が気になったら、Bluetoothケーブルを試してほしい

■オーディオ特化のハードウェア、オンキヨー「GRANBEAT」との組み合わせ

3機種目に試してみたのは、オンキヨー“GRANBEAT”「DP-CMX1」だ。アルミ削り出しの重量ボディ内に別基板に分けたオーディオパートを搭載。さらに、ノイズ低減を求めた「3ゾーン回路設計」や、ESS社製DAC「ES9018C2M」とヘッドホンアンプ「SABRE 9601K」を2基ずつ搭載して高音質を求めつつ、2.5mmバランス出力も用意するなど、高級DAPに音声SIMを取り付けたかのような製品に纏め上げられている。人によっては“これをスマホと呼ぶには語弊がある”とさえいわれるオーディオ特化型スマートフォンだが、いつでも何処でも手軽に高音質サウンドを楽しめる点で、筆者も含め多くの人が重宝しているのも確かだ。

ハードウェアの充実したGRANBEAT

はたして「N5005」との相性はというと、先の2台とは格別の良質サウンドが楽しめた。まず、抑揚表現のダイナミックさが桁違い。低域のフォーカス感も素晴らしく、スネアやベースが躍動的なサウンドを奏でている。いっぽう、トランペットなどの金管楽器も、煌びやかな音色を聴かせてくれるので、音楽がとても印象的だ。女性ヴォーカルは、ちょっとハスキーな、大人っぽい歌声を聴かせてくれる。

もちろん、5万円クラスの専用DAPとも引けを取らないクオリティの高さを持ち合わせており、結果として、今回試聴した製品のなかで最もN5005の良さを引き出してくれていた。良質なプレーヤーと組み合わせれば組み合わせるほど素晴らしいサウンドを存分に楽しませてくれるという、N5005の実力の高さ、音質の素晴らしさを存分に感じさせてくれる組み合わせだった。

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