アナログ入力に特化した据え置きモデル
人気の5モデルをどこまで鳴らせる? AKG初のヘッドホンアンプ「K1500」の実力チェック
AKGからブランドとして初のヘッドホンアンプ「K1500」が登場した(関連ニュース)。かつてのフラグシップヘッドホン「K1000」登場時に、他社製ではあるものの専用アンプ「K1000AMP」がラインナップされていたが、単品ヘッドホンアンプとしては今回が初となる。
これまで発売された「K701」をはじめとするAKGのハイエンドヘッドホンは、そのポテンシャルを生かすためにヘッドホンアンプが必須であったため、今回のK1500によって純正同士の組み合わせが完成し、ブランドが考える理想のサウンドを楽しめるようになった。
このK1500のポイントは、デスクトップでも邪魔にならないコンパクトな筐体と、6万円前後という手頃な価格設定であること。そしてコンパクト機では少数派といえるXLRバランス入力を備えているうえ、増幅回路は全高調波歪率0.002%未満という低歪な純A級構成のヘッドホンアンプとなっていることも大きな特徴だ。
ボディ上面からフロント部にかけてラウンドしているメインボディは高剛性なアルミダイキャスト製としており、アンプ部の放熱にも効果を発揮。すべり止め加工が施された底面シャーシに基板や入力インターフェースが据え付けられている。電源部はACアダプター供給となっていることもあり、本体の小型化を実現。メイン電源スイッチは背面側に設けられている。
クロームメッキが施され、デザイン上のワンポイントにもなっているフロントのボリュームノブはスタンバイ/ミュートスイッチを兼用した構造だ。メイン電源を入れるとフロント中央にあるLEDインジケーターがオレンジに点灯。ボリュームノブを右へ回転させると起動し、LEDインジケーターがグリーンに変わる。なお本機にはゲイン切り替えスイッチは用意されていない。
入力はアナログのみで、RCAアンバランスとXLRバランスを1系統ずつ装備。背面側に用意されたスライドスイッチでRCAかXLRを選択する。ヘッドホン出力はフロント左側に設けられており、3.5mmステレオミニ端子と6.3mmステレオ標準端子を1系統ずつ用意。この両出力を同時に使うことも可能だ。オープン型ハイエンド機に多い標準端子と、ポータブル機に多いミニ端子を自在に選択できる点はデスクトップ機として大事な要素といえるだろう。対応インピーダンスは16Ωから600Ωまでと、現在の主要なヘッドホンに対応できる仕様となっている。
出力段はクロスオーバー歪みを生まないディスクリート構成の純A級・全段直結回路で、ボリューム機構は超リニアなアナログ抵抗ラダー・コントロールデバイスであるTI製「PGA2311A」を用いており、小音量時のギャングエラーも解消。電源部も超低ノイズ設計としていることから、聴感上のS/Nも高い。
試聴においてはAKGの主力モデルである密閉型の「K550MKIII」と、オープン型のロングセラーモデル「Q701」、さらに他ブランド製品合わせて計5モデルを組み合わせ、そのサウンドをチェック。K1500にはUSB-DAC、ラックスマン「DA-06」とXLRバランスで接続した。
●「K550MKIII」との組み合わせ
K550MKIIIは世代を重ね、サウンドバランスにまとまりが出てきており、インピーダンス32Ωというポータブル機直結でも鳴らしやすい作りによって、50mm大口径ドライバーの量感豊かなエネルギーの恩恵を受けやすくなっている。とはいえ、感度が94dB/mWと高くはなく、K1500の後押しによって低域の表現力や制動性の向上を図ることができるのではないか。
これまで発売された「K701」をはじめとするAKGのハイエンドヘッドホンは、そのポテンシャルを生かすためにヘッドホンアンプが必須であったため、今回のK1500によって純正同士の組み合わせが完成し、ブランドが考える理想のサウンドを楽しめるようになった。
このK1500のポイントは、デスクトップでも邪魔にならないコンパクトな筐体と、6万円前後という手頃な価格設定であること。そしてコンパクト機では少数派といえるXLRバランス入力を備えているうえ、増幅回路は全高調波歪率0.002%未満という低歪な純A級構成のヘッドホンアンプとなっていることも大きな特徴だ。
ボディ上面からフロント部にかけてラウンドしているメインボディは高剛性なアルミダイキャスト製としており、アンプ部の放熱にも効果を発揮。すべり止め加工が施された底面シャーシに基板や入力インターフェースが据え付けられている。電源部はACアダプター供給となっていることもあり、本体の小型化を実現。メイン電源スイッチは背面側に設けられている。
クロームメッキが施され、デザイン上のワンポイントにもなっているフロントのボリュームノブはスタンバイ/ミュートスイッチを兼用した構造だ。メイン電源を入れるとフロント中央にあるLEDインジケーターがオレンジに点灯。ボリュームノブを右へ回転させると起動し、LEDインジケーターがグリーンに変わる。なお本機にはゲイン切り替えスイッチは用意されていない。
入力はアナログのみで、RCAアンバランスとXLRバランスを1系統ずつ装備。背面側に用意されたスライドスイッチでRCAかXLRを選択する。ヘッドホン出力はフロント左側に設けられており、3.5mmステレオミニ端子と6.3mmステレオ標準端子を1系統ずつ用意。この両出力を同時に使うことも可能だ。オープン型ハイエンド機に多い標準端子と、ポータブル機に多いミニ端子を自在に選択できる点はデスクトップ機として大事な要素といえるだろう。対応インピーダンスは16Ωから600Ωまでと、現在の主要なヘッドホンに対応できる仕様となっている。
出力段はクロスオーバー歪みを生まないディスクリート構成の純A級・全段直結回路で、ボリューム機構は超リニアなアナログ抵抗ラダー・コントロールデバイスであるTI製「PGA2311A」を用いており、小音量時のギャングエラーも解消。電源部も超低ノイズ設計としていることから、聴感上のS/Nも高い。
試聴においてはAKGの主力モデルである密閉型の「K550MKIII」と、オープン型のロングセラーモデル「Q701」、さらに他ブランド製品合わせて計5モデルを組み合わせ、そのサウンドをチェック。K1500にはUSB-DAC、ラックスマン「DA-06」とXLRバランスで接続した。
●「K550MKIII」との組み合わせ
K550MKIIIは世代を重ね、サウンドバランスにまとまりが出てきており、インピーダンス32Ωというポータブル機直結でも鳴らしやすい作りによって、50mm大口径ドライバーの量感豊かなエネルギーの恩恵を受けやすくなっている。とはいえ、感度が94dB/mWと高くはなく、K1500の後押しによって低域の表現力や制動性の向上を図ることができるのではないか。