初代機にガッカリした人にこそ使って欲しい
「Apple Watch Series 4」レビュー。初代から3年半、ようやく “人に薦められる” デバイスになった
■「これが同じApple Watchか」とサクサク動作に驚く
動作は「これが同じApple Watchか」と思うほど滑らか、かつサクサクだ。最初の世代から3年半ぶりに最新モデルへ変更したので、iPhoneで言えばiPhone 6sからiPhone XSへ乗り換えたのと同じくらいの間隔なのだが、iPhoneのそれよりも、さらに体感速度の隔絶は大きいのではないか。
何しろ、これまで「設定」アプリを起ち上げるだけでモタモタと10秒以上かかっていたのだが、Series 4では文字通り一瞬で起ち上がる。そのユーザー体験は全く別物と言って良いほどだ。
よく使うアプリが登録されるDockについても、Dockの立ち上げ自体は初代Apple Watchでもわりと速かったのだが、これまではそこからのスクロールがかなり遅かった。新しいApple Watch Series 4ではまったくストレスなく、デジタルクラウンの動きに追従する。
比べる対象が初代Apple Watchだから当たり前だと言われるかもしれないが、全ての動作がスムーズでストレスがないのは快適そのもの。これと比べると、初代Apple Watchの「使えなさ」ぶりが際立ってくる。
妻が所有するApple Watch Series 3と比べてみても、体感速度はもちろん上がっている。Series 4の「S4」プロセッサーは、Series 3のS3プロセッサーに比べ最大2倍高速になったとアップルは謳っている。だがApple Watch Series 3もかなりキビキビ動くため、劇的に変わったという印象まではない。
バッテリー持続時間はこれまでのSeries 3と同様、18時間だ。ただこの時間は、アプリをどういった頻度で使うかなどでかなり変化するはず。筆者はほとんどワークアウトを行わず、時おり通知が来ると「呼吸」アプリで深呼吸をしたり、LINEやFacebookメッセンジャーの内容確認をするといった使い方がメイン。こういった使い方なら、さらにバッテリーは持つはずだ。
もともと初代Apple Watchを使っていたときも、バッテリー持続時間にそれほど不満はなかった。たとえば早朝便でベルリンへ出張したときなどは、ほぼ丸一日を移動に費やした。家を出たときからずっとApple Watchを着けていたが、ホテルに着いてもまだバッテリーは残っていた。Series 4は、それよりさらに減りが緩やかな印象だ。
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