初代機にガッカリした人にこそ使って欲しい
「Apple Watch Series 4」レビュー。初代から3年半、ようやく “人に薦められる” デバイスになった
進化したセンサーにより、転倒したときにそれを感知し、SOSを発信することもできるようになった。実際にこのモデルを着けて公園に行き、子供とサッカーをしたとき、足を引っかけられて何度か転んだのだが、受け身を取っていたこともあってか、転倒したとは判定されず、何も起きなかった。本当に転んだときだけ動作するよう調整されているようだ。
もう一点、アップルのイベントではかなり大々的にフィーチャーされた、デジタルクラウンに指を当てることで心電図を記録する機能は、日本では認可の関係で使うことができない。頻繁に心電図を記録する必要がある方は少数ではないかと思うものの、せっかくある機能が使えないのは残念。どうにかして日本でも使えるようになって欲しいものだ。
■初代Apple Watchでガッカリした人にこそ薦めたい
そのほか、これはSeries 4からの進化点ではないが、50m防水、セルラー通信対応、Apple Payへの対応など、これまでApple Watchは新機能を一つ一つ積み上げてきた。Series 4はこれらをしっかりと受け継いだ上で、さらに魅力的な外観の変更を加え、処理速度の向上など内部の進化も果たした。
アップルはこれまでの3年間で、Apple Watchの欠点を、ハードウェア、ソフトウェアの両面から、一つ一つ潰してきた印象がある。今回のSeries 4を使っていると、欠点が気になることはほとんど無く、逆に良く出来ていることに感心する回数の方が圧倒的に多くなった。
ワークアウトをスマートに行いたい、通知を手元で確認したい、スマホに依存せずなるべく手持ち荷物を少なくしたいなど、スマートウォッチに求めるものは人によって様々だろう。今回のApple Watch Series 4は、そういった多種多様なニーズに1台で応えられる。
Apple Watch Series 4は、一部のガジェットファンが痩せ我慢しながら使うデバイスではなく、むしろ誰にでも「あった方が便利」とおすすめできる製品になった。「ようやく知人に薦められるウェアラブルデバイスになった」と冒頭に書いたのはそういう意味だ。
初代Apple Watchを使って、できることの少なさにガッカリした、すぐに使わなくなったという人にこそ、このApple Watch Series 4を使ってみて欲しい。全く別物に進化したことに驚くはずだ。