【特別企画】ランニング特化のENDURANCE PEAKも
“超多芸多才” 完全ワイヤレスイヤホン、JBL「UA SPORT WIRELESS FLASH」の完成度が凄い!
■低域から高域まで隙の無い表現力。よりブラッシュアップされた音質
音質をチェックしよう。再生に使ったのはiPhone Xだ。UA FLASHはSBCとAACに対応しているので、AACで接続した音を聴いたことになる(なお、iPhoneはOKだが、一部AndroidスマホはAAC接続に対応していない場合があるようだ)。
まずは、いま大ヒット中のクイーン「ボヘミアン・ラプソディ」を聴く。冒頭のコーラスワーク、それぞれのメンバーの声が分離良く、とてもクリアだ。なおかつフレディ・マーキュリーの、時には太く張り上げ、時にはささやくように繊細に歌い上げる、変幻自在なボーカル表現を、ドラマティックに再現する。
続いてジャズはオスカー・ピーターソン・トリオ「You Look Good to Me」を再生。低域の絶対的な沈み込みは申し分なく、ウッドベースの銅鳴りも、まるで本当に近くで鳴っているかのようなリアリティがある。一方でトライアングルのきらめくような高域も伸び、ピアノの少し乾いたような音色も的確に表現。低域から中域、そして高域と、全域にわたって隙の無い表現力を備えていることがわかった。
総じて、ハイファイオーディオ的なバランスの良さを備えながら、聴いていてとても心地よいという、ふつうは両立が難しいことをたやすくやってのけている、そんな印象だ。以前テストしたFREE Xとドライバー系は同じ5.8mmだが、音質はUA FLASHの方が、よりブラッシュアップされている印象がある。
完全ワイヤレスイヤホンはバッテリーの持続時間も重要な要素だが、その点も抜かりない。イヤホン本体は最大5時間のワイヤレス再生が可能で、充電ケースにイヤホンを収納すれば最大約20時間分の充電ができる。計25時間駆動できる計算だ。通勤や通学時などに聴く程度であれば、1週間以上は充電無しでも持つだろう。
もうひとつ、接続安定性も重要な要素なので触れておきたい。FREE Xはかなり接続安定性が高く、かなり電波が混雑している状況でも安定した再生が可能だが、本機も同じ技術が使われているとのこと。実際に使ってみると、たしかにほとんど音切れは起きない。音切れが皆無とまでは言わないが、かなりハイレベルな安定性を備えているといって良いだろう。
スポーツ向けながら、普段使いの完全ワイヤレスイヤホンとしても、その性能はバツグン。これが17,880円前後で買えるというのは、バーゲンプライスと言って良い。FREE Xに3,000円足してこの性能なら、私ならこのUA FLASHを選ぶ。初めて完全ワイヤレスイヤホンを買う際、欲しい機能が詰まっている。
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