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アンダー1万円でこの完成度!? AVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01e」は間違いナシのハイコスパだ
■ “Japan Tuned”サウンドのなかでも、ややボーカル寄りのサウンド
ではいよいよ、TE-D01eのサウンドをチェックしていこう。
まず、宇多田ヒカルの「あなた」を聴くと、女性ボーカルの声の帯域にエネルギーを集中させて若干ハスキーさを増したような味付けで鳴らしてくれる。加えて、音の情報量が豊富で、歌声の帯域を引き立てながら、ピアノや弦楽器の自然さ、楽器のリズム感、解像感と質感の良さも水準以上であることが分かる。重低音はゴツゴツとしたタイトさで存在感があるが、量感としては少なめのタイプだ。
続いてRADWIMPSの「前前前世 (movie ver.)」を聴いたが、エレキギターを十分な情報量を持った、伸びやかかつキツくない音で鳴らす。ボーカルとのバランスも取れており、ドラムの低音の刻みのリズムも、気持ちよく弾む。イヤホンでの再生が難しい「前前前世 (movie ver.)」を、まったく不快な音を出さず聴けるという時点で、相当巧くチューニングされたサウンドだ。
カラヤン指揮の「ヴィヴァルディ四季」では、弦楽器の音の繊細さを若干立てる形でセパレーションされる。オーケストラを聴いても音の歪っぽさもなく鳴らすので、クラシックにも十分通用する。映画『ラ・ラ・ランド』のサントラよりジャズ音源「アナザー・デイ・オブ・サン」では、ピアノの音の質感まで現れるし、特に女性ボーカルをクリアに引き立てる。楽器の定位感の見通し、そしてコーラスの通りまで十分な情報量があり、音楽の世界に没入できる。
プレーヤーをGRANBEATに変えてaptXで接続すると、密度感ある音空間を作り、音の情報全体を鳴らすタイプになる。宇多田ヒカルの「あなた」はしっとりと音に厚みを出し、低音はよりゴツっとした質感となり、量感と情報量も増す。「前前前世 (movie ver.)」はエレキギターの音や男性ボーカルもよりキレのあるサウンドになるが、聴いていて不快感のない、歪みのないレベルを維持。ヴィヴァルディの「四季」はよりストレートに楽曲全体を聴かせてくれ、「アナザー・デイ・オブ・サン」は音は声と楽器をバランス良く鳴らし、ウッドベースの刻みもよりタイトで存在感が現れた。
まとめると、TE-D01eは “Japan Tuned” チューニングで音楽ジャンルの汎用性は高い上で、若干女性ボーカルの声の帯域がわずかに強めに出る傾向があるという味付けだ。優秀過ぎる兄貴分、TE-D01dの影に隠れてしまいがちだが、同じアンダー1万円モデルのなかで比べたら、良いどころか「トップかも」と思える完成度の高さだ。
TE-D01eは買って間違いのない、低価格でも相当出来の良い完全ワイヤレスイヤホンなのだ。
(折原一也)