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巧みなパッケージング、価格以上の満足度

販売中止相次ぐファーウェイ新スマホ、購入して使ってみた

公開日 2019/05/26 07:00 編集部:風間雄介
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ディスプレイの画質も、最近は他社製品のレベルが高いので「すごく良い」とまでは言えないが、必要にして十分なクオリティを確保。視野角も広く、多人数で一つの画面を見るといった場面にも難なく対応できる。

本体の底面にはUSB Type-C端子のほか、3.5mmのイヤホンジャックも搭載しているのが嬉しい。ただし防水・防塵性能は備えていない。

底面端子部。USB Type-C端子と3.5mmイヤホン端子を備える

プロセッサーはファーウェイ独自開発の「Kirin 710」で、オクタコア(2.2 GHz/4 + 1.7 GHz/4)。上位機が搭載している900番台シリーズではなく、スピードはそれなりという印象だ。

たとえばゲーム「PUBG MOBILE」をプレイすると、高画質だがデバイスへの負荷が高くなる「HD画質」モードではなく、「標準画質」モードが推奨される。だがプレー中にマニュアル設定で「HD画質」、「フレームレート高」を選んでも、特にプレーに支障はなかった(ただし発熱はかなりあった)。

ブラウザで当サイト、PHILE WEBを表示し、ヘッドラインをスクロールしてみると、わずかな引っかかりを感じる。このあたりの若干のカクつきが、ミドルレンジスマホやハイエンドスマホとの差だ。だが価格を考えたら、十分に健闘していると言ってよいだろう。

カメラは自動調整が強め。「あえて」のチューニングか

カメラ性能の高さはファーウェイ製端末の特徴の一つだが、P30 liteはトリプルレンズを搭載している。前モデルのP20 liteはデュアルレンズだったので、1つ増えたことになる。内訳は、1つが通常の焦点距離、もうひとつは17mm相当の広角、そして最後の1つが深度測定用となる。アウトカメラ、インカメラともに、AIを使った画質の自動調整が利用できる。

カメラはトリプルレンズを搭載

実際に撮影してみると、ウリであるAI機能が効きすぎかな、と思う場面が多かった。ぱっと見は綺麗だが、実際に肉眼で見た雰囲気とはまったく異なる写真が撮れる。輪郭強調も過度で、ナチュラルさに欠ける。

P30 liteで撮った木(AIオン)

iPhone Xで撮った木。肉眼で見た印象に近いのはこちらの方だ


P30 liteで建物を撮影(AIオン)。手すりの黄色が実際よりも淡くなった

iPhone Xで撮影した建物。肉眼で見た色合いに近い。細部の抜けも良い
とにかく明るい色の写真が撮れるが、ホワイトバランスはあまりケアされていない。発色を美しく見せようとするあまり、色がズレたりすることもしばしばだ。白熱球の照明下でも、まるで蛍光灯下で撮影したような、パキッとした写真が撮れるのには驚いた。

人物の顔も、化粧したようにのっぺりと塗りつぶされ、シワが消える。40歳をとうに超えたおじさん(私)の肌もツルツルになり、頬にはほんのりチークが乗る。

こういった過度な輪郭強調、色合いの過激な自動調整は、AIを切ってもそれほど変わらない。このため「実物通りに撮りたい」という用途には向いていない。

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