【特別企画】色々な設置方法で効果を試す
フルテックで端子部を徹底改善! NCF Boosterシリーズ注目の「Signal-L」「Brace」を使いこなす
見通しや透明度を向上させて、増やしてもデメリットがない
■NCF Booster-Signal-Lの効果を検証
さて、一方の「NCF Booster-Signal-L」。ベースユニットを低く(薄く)設計することによって、端子などと接するクレイドル部を従来モデルよりも低く設置することができる。ベースユニットは、冷間圧延したスチールプレートに特殊パウダーをコーティング。振動減衰構造を取りつつ、値段は安く設定されている。
今回はスフォルツアートのネットワークプレーヤー、DSP-Pavoに接続したケーブル類の端子の下に設置してテスト。アナログアウトのXLR端子、LANケーブルの端子の下はことさら効果が大きかった。カチャッとロックはかかるが、実は振動が大きいのだろう。あるいは電源ケーブルのIECコネクターの下に設置してもいい。いずれも雑味が取れ、重心が下がり、音像がしっかりしてくるし、音の安定感が増す。
空間の見通しや透明度が上がるのもシリーズ共通の性質で、数を多く設置してもデメリットが発生しない。ちなみに「NCF Booster-Signal-L」のベースユニットの底面の端に、付属の特殊PU滑り止め透明マット4枚を貼った状態では、音像は大きめで積極的に前に出る力はアップするが、見通しは貼らない方が良く、立ち上がりのパワーも出る。マットはない状態を標準としたい。
従来からのスタンダードモデルとも言える「NCF Booster-Signal」に入れ替えてみると、さらに細やかなニュアンスが出てくる。例えばライブでの、より人間味のある拍手や、ギターの高域方向への伸び。音の厚みやほっこりとした感じ、音像の立体感の精度も20%くらい良い。こちらは高さがある分、ベースも入念な構造となっている点が異なる。基本は「NCF Booster-Signal」を使用し、それが入らない部分に「NCF Booster-Signal-L」を、という使い分けを推奨したい。
【NCF Booster-Braceの仕様】
●構造:マルチマテリアルハイブリッド●本体:NCF調合ナイロン樹脂(静電効果)●ハウシング:特殊アルミ合金ブラストおよびアルマイト処理●サイズ:約54W×35H×106Lmm●質量(ネット):約100g●付属:特殊粘着両面テープ(強力粘着、残留接着剤なし)
【NCF Booster-Signal-Lの仕様】
●クレイドル:フラットタイプ●高さ設定:基本(一番低い位置での高さ)23.8mm、延長81.4mm(オプションでさらに追加可能)●ベースユニット外部サイズ:89.8×66.0mm●外部サイズ:46W×112L×23.8Hmm●質量:基本約130.5g、延長約177.5g●付属品:エクステンションシャフトバー×2本、固定リング×2本、特殊PU滑り止め透明マット×4個