「えっちなイヤホン」で “大人向け” VR動画を観たら、凄すぎた！

イヤホンから発せられた音は、一旦耳の奥で変換され、その信号を脳が認識する。だがE500の音は、フィルターもしくは変換器が取り外され、音が耳から脳へダイレクトに接続されたような感覚なのだ。そんなわけはないのだが、そのくらいの違いがあると感じる。

とにかく一つ一つの音が明瞭で、臨場感がケタ違いだ。「本当にそこで声が発せられている」「近くで何らかの行為が行われている」、音だけでそう錯覚させられるほどのリアリティがある。心拍数が否応なしに上がってくる。

擦過音など様々なサウンドエフェクト、そして声（特に囁き声）、このあたりの帯域をクリアに再生するチューニングが施されているのだろう。

また、位置関係の明瞭さについても特筆すべきものがある。通常のイヤホンでは、ざっくり「右耳の近くで囁いているな」くらいしかわからないものが、E500では「耳からこのくらいの距離で、数センチ後方で喋っている」程度の認識が可能。凄いと言わざるを得ない。押野の語彙力が低下し「しゅごい」と書いた理由がよくわかった。しゅごい。

さすがは「えっちなイヤホン」の異名を持つモデルだ。その実力にすっかり虜になってしまった。価格が2,000円程度と安いこともあり、ASMRコンテンツが好きなら、専用機として追加購入しても後悔することはないだろう。

それにしても、だ。単にバイノーラル録音された音声コンテンツを視聴しただけで、この破壊力なのだ。これにVR映像を組み合わせたら、どんなことになってしまうのか。

「仕方ない、これも仕事だ」と独りごち、私はVRゴーグルを被る決意を固めた。