Gシリーズ最上位機の本領を改めて検証!
パナソニック「LUMIX DC-G9」レビュー。フルサイズ全盛の今だからこそ輝く真の魅力
■4/3インチセンサーとは思えない必要十分な画質
マイクロフォーサーズ機であるG9のセンサーの面積は、おおよそフルサイズセンサーの4分の1、APS-Cセンサーの5分の3である。しかし実写してみると通常撮影の範囲内で、画質面でのデメリットを感じさせる点は意外なほど少ない。ローパスレス仕様のため解像度も十分に高く、色再現も自然で階調も広い。これだけのポテンシャルがあれば、よほど過酷な条件で使わない限り、何の問題もないレベルである。
私自身、LUMIXで撮影した作品を、おおよそ1畳分のサイズにプリントして展示したことがあるが、粗探ししない限り、十分鑑賞用途として実用できる画質だと感じている。そもそも、A3サイズのプリントに耐えられれば、それより大きなプリントは距離を空けて見るため、どんなに大きなサイズにプリントしても、必要十分な解像度が得られるわけだ。
ダイナミックレンジが広く、飛びやすいハイライトの階調も結構よく残っている。これはJPEGでも感じられるが、RAWデータで撮影し、後から調整処理してみると、その広さをより実感できる。個人的には、4/3インチの2000万画素級センサーながらも、これだけ豊富な情報がRAWデータに記録されていることに感心した。