【PR】滑らかな中高域でボーカルが輝く
価格以上のハイクオリティ。FAudio「Scale」&「Chorus」は“歌モノ好き必携”イヤホンだ
ずっと気になっていたものの、なかなかじっくりレビューする機会に巡り会えなかったオーディオブランドがある。香港の新興IEMメーカー「FAudio」だ。
FAudioは、複数のオーディオメーカーでエンジニアを務めたFung Wong氏と、ミキシング・エンジニアという顔を持つKen Lee氏の二人が2014年に共同で設立。「人々が思い描いた音を追求し、イヤホンを通して音楽をカタチにする」をビジョンに掲げ、個性的なアプローチで音質を追求したカスタムIEMを展開していた。
そんな同ブランドに惚れ込んだのが、世界各国のIEMを扱うミックスウェーブのオーディオ機器担当者。販売代理店のパートナーシップを結んだだけでなく、香港まで出向いて日本向けのモデルを共同開発したというから、相当な熱の入れようだ。
そして、2018年8月に4機種のカスタムIEM「SYMPHONY」「HARMONY」「CHORUS」「SCALE」を一挙にリリース。センセーショナルな日本デビューを飾った。
IEMのエキスパートであるミックスウェーブの担当者が惚れ込み、一緒に練り上げたというサウンドが一体どんなものなのか、ずっと確かめたかった。そんな声が届いたのか、今回新製品となるユニバーサルIEMを試聴する機会に恵まれた。本記事ではFAudioのニューモデル「Scale」と「Chorus」の魅力をそれぞれ紹介する。
■ファンの声でレギュラー販売が実現したハイブリッドIEM「Scale」
最初に紹介する「Scale」は、同ブランドのカスタムIEM「SCALE」をベースにミックスウェーブと共同開発したユニバーサルモデルとなる。日本限定発売で価格はオープン。実売価格は税込35,860円だ。
ミックスウェーブによると、もともとSCALEはカスタムIEMのみの展開で、ユニバーサルタイプの予定はなかったという。それが、カスタムIEMのSCALEのヒットと呼応するように、ユニバーサル化の要望が多数寄せられ、そんな要望に応えてユニバーサル化が決定した。昨冬に先行発売を兼ねてクラウドファンディングを実施したところ、瞬く間に目標額を達成。最終的に目標の5倍近くの金額を集めたという人気振りだ。
この好評を受けて、このたびレギュラー販売も開始。筆者もその動きを追っており、ぜひ聴きたいと思っていたのだ。
さて、今回登場したユニバーサルイヤホン「Scale」の概要に話を戻そう。ドライバーは、バランスド・アーマチュア(BA)型1基と、直径8mmのダイナミック型ドライバーをハイブリッドで搭載する。一般的にハイブリッド・ドライバーのイヤホンでは、ダイナミック型が全域を担いつつBA型が高域を補うというように、特性に応じてドライバーを使い分けることが多い。しかし、本機がでは2基ともフルレンジで使用する。
同社はOEM(受託製造)事業も多数手掛けており、そこで得た知見や大手BA型ドライバーメーカーとの共同研究から、「フルレンジBA型ドライバーを用いて各周波数帯をチューニングする方が、聴感上最もきれいなクロスオーバーを形成し、音源に対して正確なサウンドになる」ことを見出した。このチューニング手法を「True Crossover Technology」と名付け、各製品に採用している。
ScaleもTrue Crossover Technologyによってチューニングされており、同社も「2ドライバーのイヤホンとは思えない雄大なサウンドを実現した」と説明している。このドライバーのフルレンジ利用こそ、本機の最大の特長であり、魅力といえる。後でじっくりレビューするが、実際に試聴してみて、フルレンジBA型ドライバーとダイナミック型ドライバーのよい部分を引き出していると体感できた。
筐体は樹脂性で、フェイスプレートは鉱石のかけらをちりばめたようなキラキラしたタイプ。カスタムIEMを思わせるクオリティだ。筐体の内側は丸みを帯びた形状で、装着すると耳の中でしっかりフィットする。
付属のリケーブルは「Silver Plated Litz Cable」。4本の銀メッキ銅導体を耐久性、耐酸化性に優れた医療用グレードの黒いPVCジャケットで覆う。長さは118cm。非常に柔らかく、取り回しがしやすいうえ、タッチノイズも極めて少なかった。イヤホンとの接続端子はカスタム2pinで、材質は金メッキを施したベリリウム銅製だ。
FAudioの優れた音への情熱は、付属するイヤーチップ1つにまで行き届いている。独自開発というシリコン製イヤーチップは、黒色の「FA Vocal」と白色の「FA Instrument」の2種類を用意する。前者はボーカルラインの聴きやすさを高めたチューニング、後者は楽器の音にフォーカスしたチューニングとなっており、どちらも3サイズ(S/M/L)ずつ付属する。これらに加えて、フォームタイプの「FA Foam」も同梱される。
サウンドの善し悪しはスペックで決まるものではないが、念のため紹介すると周波数特性が15Hz〜20kHz、インピーダンスは35Ω、感度が110dB SPL/mWとなる。また、本革製のキャリングケースやクリーニングツールなどが付属する。
FAudioは、複数のオーディオメーカーでエンジニアを務めたFung Wong氏と、ミキシング・エンジニアという顔を持つKen Lee氏の二人が2014年に共同で設立。「人々が思い描いた音を追求し、イヤホンを通して音楽をカタチにする」をビジョンに掲げ、個性的なアプローチで音質を追求したカスタムIEMを展開していた。
そんな同ブランドに惚れ込んだのが、世界各国のIEMを扱うミックスウェーブのオーディオ機器担当者。販売代理店のパートナーシップを結んだだけでなく、香港まで出向いて日本向けのモデルを共同開発したというから、相当な熱の入れようだ。
そして、2018年8月に4機種のカスタムIEM「SYMPHONY」「HARMONY」「CHORUS」「SCALE」を一挙にリリース。センセーショナルな日本デビューを飾った。
IEMのエキスパートであるミックスウェーブの担当者が惚れ込み、一緒に練り上げたというサウンドが一体どんなものなのか、ずっと確かめたかった。そんな声が届いたのか、今回新製品となるユニバーサルIEMを試聴する機会に恵まれた。本記事ではFAudioのニューモデル「Scale」と「Chorus」の魅力をそれぞれ紹介する。
■ファンの声でレギュラー販売が実現したハイブリッドIEM「Scale」
最初に紹介する「Scale」は、同ブランドのカスタムIEM「SCALE」をベースにミックスウェーブと共同開発したユニバーサルモデルとなる。日本限定発売で価格はオープン。実売価格は税込35,860円だ。
ミックスウェーブによると、もともとSCALEはカスタムIEMのみの展開で、ユニバーサルタイプの予定はなかったという。それが、カスタムIEMのSCALEのヒットと呼応するように、ユニバーサル化の要望が多数寄せられ、そんな要望に応えてユニバーサル化が決定した。昨冬に先行発売を兼ねてクラウドファンディングを実施したところ、瞬く間に目標額を達成。最終的に目標の5倍近くの金額を集めたという人気振りだ。
この好評を受けて、このたびレギュラー販売も開始。筆者もその動きを追っており、ぜひ聴きたいと思っていたのだ。
さて、今回登場したユニバーサルイヤホン「Scale」の概要に話を戻そう。ドライバーは、バランスド・アーマチュア(BA)型1基と、直径8mmのダイナミック型ドライバーをハイブリッドで搭載する。一般的にハイブリッド・ドライバーのイヤホンでは、ダイナミック型が全域を担いつつBA型が高域を補うというように、特性に応じてドライバーを使い分けることが多い。しかし、本機がでは2基ともフルレンジで使用する。
同社はOEM(受託製造)事業も多数手掛けており、そこで得た知見や大手BA型ドライバーメーカーとの共同研究から、「フルレンジBA型ドライバーを用いて各周波数帯をチューニングする方が、聴感上最もきれいなクロスオーバーを形成し、音源に対して正確なサウンドになる」ことを見出した。このチューニング手法を「True Crossover Technology」と名付け、各製品に採用している。
ScaleもTrue Crossover Technologyによってチューニングされており、同社も「2ドライバーのイヤホンとは思えない雄大なサウンドを実現した」と説明している。このドライバーのフルレンジ利用こそ、本機の最大の特長であり、魅力といえる。後でじっくりレビューするが、実際に試聴してみて、フルレンジBA型ドライバーとダイナミック型ドライバーのよい部分を引き出していると体感できた。
筐体は樹脂性で、フェイスプレートは鉱石のかけらをちりばめたようなキラキラしたタイプ。カスタムIEMを思わせるクオリティだ。筐体の内側は丸みを帯びた形状で、装着すると耳の中でしっかりフィットする。
付属のリケーブルは「Silver Plated Litz Cable」。4本の銀メッキ銅導体を耐久性、耐酸化性に優れた医療用グレードの黒いPVCジャケットで覆う。長さは118cm。非常に柔らかく、取り回しがしやすいうえ、タッチノイズも極めて少なかった。イヤホンとの接続端子はカスタム2pinで、材質は金メッキを施したベリリウム銅製だ。
FAudioの優れた音への情熱は、付属するイヤーチップ1つにまで行き届いている。独自開発というシリコン製イヤーチップは、黒色の「FA Vocal」と白色の「FA Instrument」の2種類を用意する。前者はボーカルラインの聴きやすさを高めたチューニング、後者は楽器の音にフォーカスしたチューニングとなっており、どちらも3サイズ(S/M/L)ずつ付属する。これらに加えて、フォームタイプの「FA Foam」も同梱される。
サウンドの善し悪しはスペックで決まるものではないが、念のため紹介すると周波数特性が15Hz〜20kHz、インピーダンスは35Ω、感度が110dB SPL/mWとなる。また、本革製のキャリングケースやクリーニングツールなどが付属する。
次ページ2ドライバーとは思えない表現力。やや厚みのある低域も魅力