HOME > レビュー > 新13インチ MacBook Proレビュー。または私は如何にしてMagic Keyboardを愛するようになったか

早くも人気モデルに

新13インチ MacBook Proレビュー。または私は如何にしてMagic Keyboardを愛するようになったか

公開日 2020/06/10 06:40 編集部:風間雄介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
新たな13インチ MacBook Pro(2020年モデル)を試用する機会を得た。プロセッサーが進化し、メモリーやストレージが強化され、さらに日本では価格も下がった。リモートワークでパソコンの需要が高まったことも追い風になったのか、アップルストアでは品切れが頻発している。瞬く間に人気モデルとなった。

処理能力の進化もあるが、ユーザーインターフェースにおける新13インチ MacBook Proの最も大きな変更点は、キーボードが改良されたことだ。これまでのバタフライ式からシザー式になり、「Magic Keyboard」として搭載された。長年MacBook Proを使い続けている立場から、今回の新MacBook Proをレビューしていこう。

新13インチ MacBook Pro(2020年モデル)

人間がキーボードに慣れるしかない

私がいまメインマシンとして使っているのは、13インチのMacBook Pro(2018 Late)だ。2020年の新MacBook Proについて書く前に、少し昔話をさせてほしい。

MacBook Pro(2018 Late)の前に使っていたのは、2013年のMacBook Proだ。気づけば、もう四半世紀に渡ってMacを使い続けているが、1台のモデルを5年も使い続けたことはほかにない。

なぜ5年も使ったのかというと、2013年のモデルがとても良く出来ていた(今でもちゃんと使える!)ことに加えて、「バタフライ式キーボードが気に入らなかった」ことが大きい。

キーストロークが浅く、しばしば「ペタペタ」「ペナペナ」などと表現される、あのバタフライ式キーボードが、どうしても好きになれなかった。新モデルが登場するたびに店頭へ向かい、どうにかしてこのキーボードに慣れることができないかと何度も試したが、確信が持てなかった。

では、なぜMacBook Pro(2018 Late)に買い換えたのか。かんたんに言うと、諦めたのだ。不評のバタフライ式キーボードは一向に廃止されず、アップルはあくまでこの方式にこだわり、改良を繰り返すことで対処しようとしているように見えた。この流れは変えようがなく、それならば私が変わるしかないと、大げさに言えば決意を固めた。

左が私物のMacBook Pro(2018 Late)、右が今回試用した2020年モデル

バタフライ式キーボードも悪いことばかりではない

その2018年モデルの購入から約1年半が経った。最初の1ヶ月くらいは違和感がつきまとったものの、そこからは次第に慣れていった。今では、この浅いキーストロークもそれほど悪いことばかりではないと思える。これまで使っていたMacBook Proとはまったくキータッチが異なるが、慣れるとあまり指に力を入れず、指を滑らすようにして打てるようになった。

見た目ではほとんどわからないが、新MacBook Proは0.7mm厚くなっている(上が2020年モデル)

端子の基本構成はこれまでと変わっていない。Thunderbolt 3端子が2つのモデルと4つのモデルが用意されている

もちろん問題がなかったわけではない。キーストロークが浅く、力を入れずに打てるのは良いが、それだけに打ち間違いが起きやすい。特に、同じキーを何回か続けて押す際にタイプミスが起きやすいと感じる。たとえば「お教えします」と打つときに「O」の文字を2回打つ、などといった動作だ。「O」が1回だけになってしまったり、逆に勢い余って3回押してしまったりする。

次ページ旧友に再会したかのような安心感!

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: