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ライブ配信も“プロ現場と同等のサウンド”で楽しめる。RME×GENELEC「ADI-2 DAC STUDIO」は理想のシステムの1つだ

公開日 2020/08/07 06:30 生形 三郎
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歴史的にも稀な状況に置かれた今の世の中で、ネットでのライブ中継はもちろんのこと、配信という形態を利用してコンテンツを提供する試みも各所で活発に動き始めているようだ。今回ご紹介するGENELECとRMEの音楽再生システム「ADI-2 DAC STUDIO」は、まさにそんな今の状況にフィットする、最高の視聴ツールのひとつだと言えるだろう。その理由を、自宅での試用レビューと共に皆さんにお届けしたい。


■「ADI-2 DAC STUDIO G One Black/White」¥220,000(税抜、以下同)
■「ADI-2 DAC STUDIO G Two Black/White」¥250,000

「Stay Home支援プロジェクト」により、「ADI-2 DAC STUDIO G One」は¥190,000、
「ADI-2 DAC STUDIO G Two」は¥220,000で購入可能。キャンペーン終了時期は2021年1月末に状況を判断して案内予定。詳細はこちら


プロの制作現場のトップランナーRME/GENELECをリスニングに

音楽制作の機材を知る方ならば、GENELECとRMEという両ブランドがどれだけ革新的で、なおかつ業界でデファクトスタンダードの地位にある存在かということは、よくご存じのことと思う。

GENELECは、1978年に設立されたフィンランドのモニタースピーカーメーカーである。同国の国営放送局YLEのモニターシステム設計からスタートし、世界で初めてアクティブ型、つまりはアンプ内蔵型のモニタースピーカーを開発した。

先進的な設計のアクティブ3ウェイモニターシステム「S30」は、音質の良さでヨーロッパを中心に人気を集め、1989年に発表されたラージモニター「1035A」は、発売後にすぐさま世界中のスタジオで採用された。現在では、大型モニターから小型モデルまで、業界標準の地位を欲しいままにしており、誰もが認めるスタジオの定番となっている。

GENELECのスピーカーは、世界中のスタジオで“定番”として愛されている

業務用で求められる耐久性はもちろんのこと、自社開発のスピーカーユニットおよびアンプによる精確な描写力、音響技術と著名デザイナーによるデザインが両立したエレガントなルックス、最新技術を駆使した独自の同軸ユニット構成や革新的な低域再生システム、さらには、DSPやネットワークを駆使した補正およびマネジメント機能「GLM(Genelec Loudspeaker Manager)」の存在など、まさに、質実ともにモニタースピーカーのトップランナーと言える存在だ。

一方でRMEも、ドイツのブランドらしい、合理性溢れる設計思想と精緻なサウンドで瞬く間に業界を席巻した存在である。1990年代後半に、音楽制作環境がコンピューターベースに移行する際に、PCIインターフェースの高性能なAD/DAコンバーターで頭角を現わした。

その後、FirewireやUSB接続を用いたインターフェースが台頭・普及する中で、驚くほどの堅牢な動作性と、ロジカルかつ極めてインテリジェンスなソフトウェア・ルーティング機能「TotalMix」の確立、そして、デジタル再生クオリティの要となるジッター制御技術「SteadyClock」、単体の高精度ハードウェア・アナライザーに匹敵する精度を持ったソフトウェア「DIGICheck」の標準搭載などで、音楽制作環境に革命をもたらした。

現在では、さらに、大規模チャンネルの確実な長距離伝送を可能とする光デジタル伝送規格「MADI」を核としたソリューションを提供し広く採用されるなど、業界をリードするブランドだ。

オーディオファンにとってお馴染みなのは「Babyface Pro」や「Fireface UC/UCX」などのオーディオインターフェースだろう。これら製品群は音楽制作ユーザーだけでなくオーディオユーザーにまで大幅にシェアを拡大し、「PCオーディオ」と呼ばれる市場を牽引した存在でもある。

RME「Fireface UCX」などは音楽制作用機材ながら、オーディオファイルにも馴染み深い製品だろう

筆者自身も、かれこれ15年弱ほど前からRME製品を数世代にわたって使い続けており、現在も、同社のシステムが録音制作環境の中枢となっている。

そんな業界を代表する両ブランドから、RMEのDAC「ADI-2 DAC FS」とGENELECのスピーカー「G One/Two」をカップリングしたシステムが、この「ADI-2 DAC STUDIO」なのである。音楽制作の現場で聴かれているものとまったく同等の音質を、コンパクトに、なおかつパソコンやスマートフォン、タブレットを問わず簡単に楽しめてしまうという驚くべき存在だ。

次ページミニマムながら「まさに制作の現場で作り手が聴いているサウンド」

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