【PR】Diretta USBブリッジの役割を図説
Direttaが開く“リアルサウンド”の次なる可能性。SPECの「RMP-UB1」を徹底解説
■アナログの音質向上のノウハウがデジタルでも大いに活きる
RMP-UB1の開発を手掛けたスペック(株)の坂野氏によると、これまでスペックのアンプで取り組んできた音質向上のポイントが、アナログ音声の通らない、純粋なデジタル製品においても大きく生きたのだという。
「いいパーツをつかうことは大前提です。ですが、なんでもかんでも載せればよいというわけではありません。例えば電源部コンデンサーの構成も、アナログアンプで培ってきた音質ノウハウが活かせると想定していましたが、まさにその通りになりました」。
RMP-UB1の内部を見てみると、Direttaの基板となる「Diretta Lucia」が左1/4程度、そして残りの3/4に電源等のパーツが組み込まれていることがわかる。Diretta Luciaの開発は原田氏が、シャーシを含む残りの部分はスペックが開発する、いわばコラボレーションモデルだ。
コンデンサーもスペックオリジナルのこだわりのパーツを搭載。Diretta Luciaに使われているコンデンサーも、さまざまな試作を重ねた上で選定されたもので、音質的にも重要な役割を果たしているという。チェロのカラーをイメージしたシャーシにも、スプルース材のウッドパネルで余計な共振を排除するスペックの特許技術が盛り込まれている。
RMP-UB1の音を早速聴いてみよう。まずはDirettaホストとして、オリオスペック開発によるオーディオ専用Windows PC、「CANARINO FILS9」を使用。CANARINOとRMP-UB1をLANで接続、DACにはマイテック・デジタルの「Manhattan DAC II」を接続している。
TuneBrowserの出力先から「Diretta ASIO」を選択し、再生すればOK。いわゆる通常のPCオーディオで、USB DACの出力先を選ぶのとまったく同じ要領で再生できる。LANを利用するネットワークオーディオでは出力先を見失ってしまうことが少なくないが、このDirettaはホストとターゲットが1対1で手を繋ぐため、見失うことが少なく、動作の安定性が高いことも大きなメリットのひとつである。
RMP-UB1を繋いだサウンドは、なによりもそのS/Nの良さ、解像度の高さに圧倒される。ダイアナ・クラールの「Superstar」では、背景に余計な夾雑物がまったくないことで、彼女の存在感、そして高域の伸びやかさが、そのままストレートに耳に飛び込んでくる。まさに「リアルサウンド」、素直な音楽そのものが眼前に現れる。
「リアルサウンドというのは、微小な音楽振動から、正確にスピーカーユニットを駆動できることによって実現できると考えています。音の波形というのは非常に細かい波の組み合わせで、楽器それぞれの独特な音色が構成されています。その細かい波をきちんと再現できること、音の情報量があることで、より生の音に近い表現を得ることができると考えています」と坂野氏。
ちなみに、Diretta接続に成功しているときには、フロントのランプが緑になり、接続できていない時は赤になる。現在のステータスがわかることで、もし接続に失敗してもリカバリーしやすくなるというのも便利なポイントだ。