スマホ選びの重要機能を検証
10万円切りスマホこそカメラで選ぶべき!iPhone SEなど人気6モデルでよく写るのは?
■Model.6:XIAOMI「Redmi Note 9S」
適度に見栄えのする色調で、高解像でシャープな画質
中国の大手メーカー、XIAOMI(シャオミ)の中堅機。実売2万円台と手頃なモデルだが、内容は驚くほど充実している。カメラ機能は、1/2型の大型センサーを採用した4800万画素/F1.79のメインカメラ、800万画素/F2.2の超広角カメラに加えて、AF撮影が可能な500万画素のマクロ専用カメラを搭載。
さらに背景ぼかし用に200万画素の深度センサーも備える。望遠カメラは非搭載だが、メインカメラの画素数が4800万画素もあるのでデジタルズームで対応可能だ。外装の仕上げもよく、6.67インチの大型ディスプレイも大きな魅力。とても2万円台とは思えないモデルだ。
■画角
■解像感
■高感度
高いカメラスペックのモデルだけに、画質が気になるところだ。通常使用では、いうまでもなく十分過ぎるほどの実力を発揮。全体的な色調も、適度に見栄えのする味付けだ。ややグリーンが暗めに写る傾向だが好みの範囲だろう。
メインカメラの解像度は上々。若干輪郭強調処理が強めだが、PCで等倍拡大でもしない限り、とてもシャープな印象を受ける。HDR処理は若干強めで、ハイライトは飛ばないが、ややフラットな仕上がりに写る。
メインカメラによるデジタルズームを使用した望遠撮影でも解像度不足を感じることはない。十分に望遠カメラ搭載機と同等の効果を得られるので安心して使えるだろう。
■総合評価
今回テストした10万円以下のスマートフォンは、いわゆる高級機と異なりコスト面の縛りがあるため、各社ともそれぞれの考え方が明確に反映されており、とても興味深い。
以前、このクラスのモデルには、高級機と比べて明らかにカメラ機能が劣るモデルもあったが、今回のテストではそのような印象はなく、いずれも実用十分。不満を感じることがないところまで全体がレベルアップしている。
また、中華メーカー製端末の進化が著しく、2万円〜3万円台で入手できるモデルでも多眼カメラが搭載されており、超広角撮影までカバー。またディスプレイも大きく、外装の仕上がりも上々で、そのコストパフォーマンスには目を見張るばかりだ。
今や高級機は、全方位での完成度の高さをベースに、カメラ機能での争いになっているが、それも次第に横並びになりつつあり、正直、比べなければわからないハイレベルな争いになっている。
しかし今回のクラスは、コスト面での制限により、むしろ各機種の個性やポリシーがより明確になっている。そのため、自分にとって必要なポイントをしっかりと見極め、機種選びをすることをおすすめしたい。
(山田久美夫)
今回ご紹介したスマートフォン各機種のディスプレイ画質もテスト! 「動画視聴の画質&音質でスマホを見極める!?厳選モデルを徹底レビュー」が、ホームシアターCHANNELで掲載中! ・「ハイグレードクラス(10万円以上)」 ・「スタンダードクラス(10万円未満)」 |