アップル「AirPods Max」レビュー。61800円は高くない、唯一無二のヘッドホン

■体験することによって明快に見えてくる「AirPods Maxの真価」

AirPods Maxの音質は、紛れもなくプレミアムクラスのワイヤレスヘッドホンの領域に到達していた。上品でバランスの良いサウンドは本機ならではの持ち味と言える。

ユーザーがリスニングを楽しむ環境をベストコンディションに整え、様々なサウンドを聴きやすく整えてくれるコンピュテーショナルオーディオのパフォーマンスも、高い完成度に到達している。面倒な設定を気にせず、あらゆる環境で最高のANCとヒアスルー効果を得たいユーザーに最先端の体験を提供し、高い満足度を感じさせてくれるだろう。

AirPods Maxならではのエンターテインメントである「空間オーディオ」と「ダイナミック・ヘッドトラッキング」には、今後スマートフォンやタブレットで楽しむエンターテインメントのスタイルを劇的に変えてしまうインパクトがある。対応コンテンツが映画やドラマ以外、音楽やゲームなどにも広がってくることを期待せずにはいられない。

アップルのコンピュテーショナルオーディオテクノロジーの集大成として誕生したプレミアムヘッドホン、AirPods Max。ネット上ではその価格について「高すぎる」という意見も多いようだ。

これまでのヘッドホンと違いすぎて、その価値を比較することは難しいが、少なくとも筆者は、本機の価格を高いとは感じなかった。一度使ってしまうと、絶対的な価格による評価を超え、唯一無二のプロダクトであることに、誰もが納得せざるを得ないと思う。

筆者も飽きるほど聴きまくってきた楽曲をAirPods Maxで再生すると、また新たな発見が得られる。楽しくて仕方がない。そして何より空間オーディオで視聴した『ボヘミアン・ラプソディ』は最高だった！ぜひ早めにAirPods Maxを手に取って、体験してほしい。