【特別企画】3人の評論家がAMPHIONの魅力を徹底解析
新進気鋭、北欧のスピーカーブランドAMPHION。プロが選ぶ“忠実な音”の秘密とは
■岩井 喬
音像の低重心さと自然な中域伸びよく爽やかな高域の響き
コーリアン製ウェーブガイドの開口部はウーファーと同口径であり、低域側との音の繋がりのよさが特徴だ。一般的にホーン型トゥイーターは指向性が鋭くなるが、アンフィオン製品はスイートスポットが広く、どの試聴位置でもサウンドバランスが崩れないためプロ用モニターとしても愛用されている。
中核となるArgonシリーズのトップエンド機、Argon7LSはパッシブラジエーターによる引き締め効果も高く、低域が膨らみすぎず階調性に優れたサウンドを提供してくれる。どっしりとした音像の低重心さと、自然な中域、伸びよく爽やかな高域の響きを楽しめる。
■海上 忍
低域の量感が豊富で5chのホームシアター用途に好適
アンフィオンは1998年創業と若いが、プロ用とコンシューマー用の2ラインを展開、全製品をフィンランド国内で製造するなど拘りが強い。
フロントにArgon7LS、センターに「Argon5C」、サラウンドに「Argon3LS」の5.0chを試したが、小音量でもバランスよく存在感があり、情熱を漂わせつつも静謐に佇むという印象。パッシブラジエーターを採用する7LSと3LSは、低域の量感が豊富でサブウーファーレスのホームシアターにも好適だ。
レスポンスは迅速で音の際が明瞭、爆発シーンすらすっきりと聴かせてくれる。北欧調のデザインと豊富なカラバリも嬉しい。
【Argon7LSの仕様】
●形式:2ウェイ・パッシブラジエーター●ユニット:25mm チタニウムトゥイーター×1、180mmミッドウーファー×2、パッシブラジエーター×2●再生周波数帯域:28Hz〜25,000Hz●クロスオーバー:1.6kHz●能率:91dB●インピーダンス:4Ω ● 外形寸法:191W×1160H×305Dmm●重量:30kg
\654,000(税別/ペア)※ウォールナットのみ¥698,000(税別/ペア)
本記事はホームシアターファイルPLUS Vol.6からの転載です。本誌の詳細および購入はこちらから。