PRスタイリッシュながらV-MODAらしい重低音サウンド
BTヘッドホン×ネックスピーカー。攻めまくりのV-MODA「S-80」が想像以上に便利だった
■強烈過ぎる重低音サウンド。aptX HDでは解像度志向なキャラクターに
まずは、S-80のヘッドホンとしての実力をチェック。iPhoneと接続してAACコーデックの音質から確認していこう。
V-MODAブランドというとDJサウンドが特徴。日本人もよく聴くクラブ系音楽ということでBTS「Dynamite」から聞き始めると……「これぞDJの求めるサウンド体験だ!!」と主張する強烈な重低音。
パワー志向の重低音で、こんな音を出すワイヤレスヘッドホンは他にない。ただ、注意深く音楽を聴くと、男子ボーカルも適度に輪郭があり、ライブで爽やかな鳴りもしている。その上で、圧倒的な重低音が音楽を支配する。
YOASOBI「三原色」だと、楽曲のなかのリズムの刻みの強さはあるが、同時にボーカルは空間のなかに浮かぶように爽やかかつ繊細に聴こえるし、曲全体も含めた音空間の広がりも実は広め。ヘッドホンとしての元々の素性が良い上で、DJサウンドにまとめ上げているV-MODAの狙いが聴き込むほどに良く分かる。
続いて「Xperia 1IV」と接続してaptX HDコーデックでのサウンドを確認。BTS「Dynamite」から聴き始めると、イントロの歌声からクリアかつ情熱的。そして重低音のリズムが始まると、AACコーデックのときよりも重低音が引き締まり、情報量と解像感もあるサウンドが頭の中を埋め尽くす。楽器の音のリアリティや繊細さ、空間の距離感もじっくり聴くとあるのだが、やはりそれよりも強烈な重低音の再生が本機のテーマであるように思う。
YOASOBI「三原色」でも、本機のサウンドの特長がよく現れている。歌声は鮮やかで情報量もあるし、ライブ感ある楽器が耳の後ろ近くまで広がり、音空間の見通しまでも優秀。その上で常に重低音も強烈というサウンドキャラクターが徹底されている。
なお、今回は製品発売前にテストしたため試せなかったが、専用アプリからEQを利用できるため、重低音のバランスを少し抑えてやるとDJモニターとして通用するサウンドにも化けそうな予感がある。
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