【特別企画】カーボン素材のスタビライザーにも注目
ティグロンのアナログ関連アクセサリー3種をテスト!仮想アース×ボードはレコードプレーヤーにも効果的
アナログプレーヤーのアースと振動対策を同時に実現する画期的なアイテムがティグロンから登場した。仮想アース付オーディオボード「TMB-DR20E」である。今回はこのボードを中心に、先に発売されたターンテーブルシート、スタビライザーも含めて、ティグロンのアナログ関連アイテムの魅力を紹介しよう。
TMB-DR20Eはチューニングボードと仮想アースのふたつの効果を一台で楽しめる注目のアイテムだ。アナログでの効果は、超微弱信号であるだけに驚くべきものがある。ここでは人気モデル、テクニクスSL-1500Cを使い、その効果を検証した。実際に載せてみるとちょうどぴったりのサイズだ。
バーチ耐水板とマグネシウム、MDFの3層構造だが、進化で大きいのはマグネシウム板材の純度を上げて振動吸収性能をアップさせたこと。塗装も倍以上の工程をかけた入念な仕上がりだ。
どれほど劇的なのか、まずボード自体の効果を試そう。1〜2段階静粛になる。限界まできたんじゃないかといえるモーレツな体感S/Nだ。マグネシウムの強力な制振作用にバーチの持つ響きの美感が合わさり、音楽の気配やエモーションを有機的に伝えるような、そんなチューニング効果である。
そうした静けさの一方、スピーディな立ち上がりや熱量の高まりも実感する。これは実際にそうで、ジャズはトルクが太くエネルギッシュで確実にギアが上がった印象だ。
ここであえて外してあった付属のアース線「D-REN EARTH」(DF-OFCのマグネシウムシールド線)をつなぎ、アース機能を付加しよう。アナログ機器のアース電位がぐっと安定し、大地アースよりも理想に近づく感じである。振動対策では得られなかったレベルのノイズ消滅効果で、限界を突破したかといえるS/Nの世界に浸る。空気が澄みきる。音楽空間がまるごと浄化される。そこを起点として、より躍動的で生命力あふれる方向へ音楽が展開されるのだ。
例えばギター1本の曲やバッハの無伴奏チェロ、「第9」のクライマックスでも、何の気負いもなく生成りのサウンドが楽しめるから最高だ。仮想アース付きオーディオボードは、それに思いきり近づける “希望のアイテム” といえる。
拙宅にはリンのLP12とガラード401などのメインプレーヤーがあり、重量盤や懐かしの名盤などLPレコード再生の頻度が高い。ここでは、アナログリスナーのバイブルともいえる、効果抜群なティグロンのアイテム2点を紹介しよう。
カーボンを使用したアナログスタビライザーのBFA-CLAMPと、ターンテーブルシートのBFA-MAT。いずれもティグロンのサウンドパートナーである、ドイツのブラック・フォレスト・オーディオ社とのコラボレーションだ。
BFA-CLAMPはカーボン添加剤を調合した特殊樹脂素材にて構成。これはスタビライザーとしての用途と、センタースピンドルにチャッキングしてレコードを安定させる働きがある。実際に試すとスピンドルの長さに合わせ、付属のソフトワッシャーの上に盤をセットなどというひと手間はあるが、バキュームのようにターンテーブルに吸いついた。
軽量でありながらこの密着性は嬉しくなるほどで、トレース能力まで高まる変化だ。音溝からすくい取るように解像度が著しく向上。どのジャンルも情報量感や陰影が多彩だ。感触としては音の緩みや鈍さが消え、反応が格段にシャープとなって全域で締まりを見せる。特に中から低音域。ドラムの沈みにアナログ的な太さと逞しさが宿る感触だ。6弦ベースの音域の広がりもさらに生々しく、ヘビーなサウンドが楽しめた。
次にBFA-MATは、カーボンファイバー素材と発泡材のサンドイッチ構造。余分なエネルギーを熱に変換・吸収する作用だが、試すと輪郭のまとわりが消えて、音像全体がすっきりとクリアに。かつ奥行きが出て立体的になる効果が高い。ディスクを面全体で支える感じで、音場が落ちつくと同時に弱音の美しいヴォーカルや弦合奏では体感S/Nが大幅に向上。その余韻やアンビエントが瑞々しい。
レンジ的にはほぼフラットバランスだが、特に高域方向の分解能や質感の良さが好印象だ。クラシックやジャズのヴォーカルでは、音楽としての格調の高さを感じてしまう。特にBFA-CLAMPと併せて使うと効果倍増である。ダイナミックな表現力とほどよい落ち着きが、音楽の魅力を引き出してくれた。
さあ、手軽にアナログのグレードアップができる注目アイテム。オール・ティグロンで攻めてみてはどうだろうか。
(提供:ティグロン)
本記事は『季刊・analog vol.75』からの転載です
音楽の気配やエモーションを有機的に伝える。アースとしても効果あり
TMB-DR20Eはチューニングボードと仮想アースのふたつの効果を一台で楽しめる注目のアイテムだ。アナログでの効果は、超微弱信号であるだけに驚くべきものがある。ここでは人気モデル、テクニクスSL-1500Cを使い、その効果を検証した。実際に載せてみるとちょうどぴったりのサイズだ。
バーチ耐水板とマグネシウム、MDFの3層構造だが、進化で大きいのはマグネシウム板材の純度を上げて振動吸収性能をアップさせたこと。塗装も倍以上の工程をかけた入念な仕上がりだ。
どれほど劇的なのか、まずボード自体の効果を試そう。1〜2段階静粛になる。限界まできたんじゃないかといえるモーレツな体感S/Nだ。マグネシウムの強力な制振作用にバーチの持つ響きの美感が合わさり、音楽の気配やエモーションを有機的に伝えるような、そんなチューニング効果である。
そうした静けさの一方、スピーディな立ち上がりや熱量の高まりも実感する。これは実際にそうで、ジャズはトルクが太くエネルギッシュで確実にギアが上がった印象だ。
ここであえて外してあった付属のアース線「D-REN EARTH」(DF-OFCのマグネシウムシールド線)をつなぎ、アース機能を付加しよう。アナログ機器のアース電位がぐっと安定し、大地アースよりも理想に近づく感じである。振動対策では得られなかったレベルのノイズ消滅効果で、限界を突破したかといえるS/Nの世界に浸る。空気が澄みきる。音楽空間がまるごと浄化される。そこを起点として、より躍動的で生命力あふれる方向へ音楽が展開されるのだ。
例えばギター1本の曲やバッハの無伴奏チェロ、「第9」のクライマックスでも、何の気負いもなく生成りのサウンドが楽しめるから最高だ。仮想アース付きオーディオボードは、それに思いきり近づける “希望のアイテム” といえる。
往年の銘プレーヤーにもスタビライザーは効果あり。反応が格段にシャープに
拙宅にはリンのLP12とガラード401などのメインプレーヤーがあり、重量盤や懐かしの名盤などLPレコード再生の頻度が高い。ここでは、アナログリスナーのバイブルともいえる、効果抜群なティグロンのアイテム2点を紹介しよう。
カーボンを使用したアナログスタビライザーのBFA-CLAMPと、ターンテーブルシートのBFA-MAT。いずれもティグロンのサウンドパートナーである、ドイツのブラック・フォレスト・オーディオ社とのコラボレーションだ。
BFA-CLAMPはカーボン添加剤を調合した特殊樹脂素材にて構成。これはスタビライザーとしての用途と、センタースピンドルにチャッキングしてレコードを安定させる働きがある。実際に試すとスピンドルの長さに合わせ、付属のソフトワッシャーの上に盤をセットなどというひと手間はあるが、バキュームのようにターンテーブルに吸いついた。
軽量でありながらこの密着性は嬉しくなるほどで、トレース能力まで高まる変化だ。音溝からすくい取るように解像度が著しく向上。どのジャンルも情報量感や陰影が多彩だ。感触としては音の緩みや鈍さが消え、反応が格段にシャープとなって全域で締まりを見せる。特に中から低音域。ドラムの沈みにアナログ的な太さと逞しさが宿る感触だ。6弦ベースの音域の広がりもさらに生々しく、ヘビーなサウンドが楽しめた。
ターンテーブルシートでは瑞々しい余韻やアンビエンスを楽しめる
次にBFA-MATは、カーボンファイバー素材と発泡材のサンドイッチ構造。余分なエネルギーを熱に変換・吸収する作用だが、試すと輪郭のまとわりが消えて、音像全体がすっきりとクリアに。かつ奥行きが出て立体的になる効果が高い。ディスクを面全体で支える感じで、音場が落ちつくと同時に弱音の美しいヴォーカルや弦合奏では体感S/Nが大幅に向上。その余韻やアンビエントが瑞々しい。
レンジ的にはほぼフラットバランスだが、特に高域方向の分解能や質感の良さが好印象だ。クラシックやジャズのヴォーカルでは、音楽としての格調の高さを感じてしまう。特にBFA-CLAMPと併せて使うと効果倍増である。ダイナミックな表現力とほどよい落ち着きが、音楽の魅力を引き出してくれた。
さあ、手軽にアナログのグレードアップができる注目アイテム。オール・ティグロンで攻めてみてはどうだろうか。
(提供:ティグロン)
本記事は『季刊・analog vol.75』からの転載です