【特別企画】長く使う相棒に「AT-LP3XBT」という選択を
すべての“レコード初心者”に伝えたい、オーディオテクニカのプレーヤーならアナログ再生は難しくない
いよいよ、買ったはいいものの一度も針を落としたことのなかったレコード盤を再生するときがきた。
先ほどのAT-LP3XBTがオススメな理由としてあえて触れなかった、重要なポイントであるサウンドだが、これはもうなんの文句もない。まず最初に思うのは、「こんな音が収録されたレコード盤だったんだ」という感動だ。当たり前かもしれないが、レコード盤が回転して、音が鳴っているということの嬉しさが大きい。
これだけで十分に思えてしまうが、そのうえでよく聴いてみると、接続しているBluetooth機器の性能に左右されるところもあるが、想像以上にノイズがなく澄んだ音がする。音楽に多くの情報が詰め込まれていることがわかり、繊細なピアノのタッチや残響、消え際の余韻といったニュアンスが伝わってくる。
クリアなサウンドと書くとシャープな印象を持たれるかもしれないが、余計な雑味がないという意味ではシャープ、しかし一音一音の情報密度が高いため鋭くも厚みがある。ぶっとくもタイト、というような一見相反する再現を実現してくれる印象だ。
ジャケットやライナーノーツを眺めていると、また音楽の世界に入り込めるような気がする。スマホでクレジットなどを見ていると、スイスイとスクロールしておしまいになるが、たとえ載っている情報が一緒であっても、レコード盤にアイテムとしての価値を感じているからか、じっくりと読んでしまう。
なにより、音楽を聴く前に盤を置いて、たとえ自動であっても針を落とす一連の “儀式” が気分を高めてくれる。サブスクに慣れた体には、簡単に聴きどころへスキップできないことにソワソワしてしまうが、本来はそれがおかしいのだ。イントロからつながっていくメロディラインがあって、サビの盛り上がりに心動かされる。音楽と向き合うように聴くのは久しぶりのことだった。
「ジャケットがいいから飾るだけでオシャレだよね」となんとなく言い訳してきたが、鳴らした方が10倍いい。レコード盤は音楽あってのものだ。こうなると、次から次へと新しい盤が欲しくなってきた。
ちなみに、聴いているうちに気づけば最後の楽曲を流し終えたようで、静かにアームが動いて再生を止めてくれた。通常のアナログプレーヤーではそのまま盤が回転し続けて、針も当たった状態のままになる。AT-LP3XBTは自動停止してくれるので、たとえば夜、STARTボタンを押したらベッドに横になってリラックスした状態になり、そのまま寝落ちしても問題ないということだ。これは地味なようで助かる機能だった。
いつかレコードマニアになったときの相棒として
本格的なレコードスペースを設けたい、という生まれたばかりの夢にも、AT-LP3XBTは寄り添ってくれる。フルオート式の本機だが、マニュアル操作も行えるため、回転するレコード盤に自分で針を落とすこともできる。
ここまでさんざんワイヤレス接続の良さを書いてきたが、ケーブルをつないだ本格システムへのステップアップも可能だ。アナログプレーヤーとしての質は安心のオーディオテクニカ製、 “ピュアオーディオ” クオリティが担保されている。
付属のカートリッジは「VM95C」というモデルで、針先交換に対応している。これは不慮の事故により針先を折ってしまったとしても、針先のみ替えればいいというメンテナンス性はもとより、針先の変更でサウンドチューニングができるということに目を向けたい。気分によって “音変” できる針先を集めていくのは、趣味性が感じられて楽しいものだ。
レコード盤を初めて鳴らすところから始まり、だんだんとレコードマニアになっていったあともずっとつき合っていける相棒として、AT-LP3XBTは長く使える1台だ。