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PRパッシブ/アクティブともに優れた遮音性

音も着け心地も“フィリップスらしさ”全開!ANC完全ワイヤレス「TAT5556」レビュー

公開日 2022/10/18 06:30 鴻池 賢三
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■「柔」と「精」を両立した美しく華やかな音



音質についても“フィリップス流”の、柔らかさと繊細さを兼ね備える美麗系。ボーカルは高域まで滑らかで、突き抜けるような伸びやかさも心地よく感じられる。また、φ12mm大口径ドライバーによるゆったりとした低域は音場を広げ、スタジオ録音でもライブ音源でも、現場の雰囲気やアーティストの息遣いまで引き出してくれる。イヤホンが個性を主張せず、あくまで原音を引き出すというHi-Fiライクなサウンドは、まさに“フィリップス”を感じられる部分なのだ。

内部容積に制約の多い完全ワイヤレスイヤホンだが、TAT5556のドライバーは一般的な6mmの倍、12mm口径を搭載。豊かな低音再生を実現している

ANCも充分なノイズ低減効果に加え、聴感的にも音質面でも違和感を覚えないのは「Noise Canceling Pro」ならではと思えるもの。単なるノイズ低減機能としてのみならず、音楽のディテールを引き出し、音楽をより楽しむ機能としても活用したい。

TAT5556とTAT4556は兄弟モデルと言える関係だ。ハイスペック志向ならTAT5556を選ぶことになるが、競合モデルと比較すると、音質も装着感もナチュラルさを求めるユーザーに適する。人間工学を重視し、日本人リスナーも意識した音作りは、気が付かないほどナチュラルで、個性を持たないのが個性とも言って良いだろう。

兄弟モデル「TAT4556」は、ハイブリッドANCを搭載しつつよりシンプルなモデルだ

一方のTAT4556はシンプルさを重視するユーザーに合うだろう。iPhoneと馴染みの良いAACコーデックが利用可能で、ハイブリッドタイプのANC搭載モデルとしてはコストパフォーマンスも高く感じる好モデルだ。あなたも用途や予算に応じて、フィリップスを体験してみてはいかがだろうか?


【Specification】●通信方式:Bluetooth Ver.5.0 ●対応コーデック:SBC、AAC、aptX ●ドライバー形式:12mmダイナミック型 ●連続再生時間:最大7時間(ケース込み最大15時間/ANCオン時) ●質量:約5.1g(イヤホン片側)、約39.6g(ケース部) ●付属品:イヤーピース(S/M/L)、USB Type-C充電ケーブル

(協力:TP Vision)

※本記事は「プレミアムヘッドホンガイド最新号VOL.28」所収記事を転載したものです

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