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PR新世代デザイン機CINEMAシリーズ第一陣機を試す

注目のマランツ新AVアンプ「CINEMA 50」「CINEMA 70s」実力チェック! 評論家が自宅でテスト

公開日 2022/12/26 06:30 土方久明
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それでは2台のスペックを確認していこう。CINEMA 50は、定格出力110W(8Ω)のフルディスクリートパワーアンプを9ch分搭載した上位モデル。プロセッシング処理は11.4chに対応し、同数のプリアウト端子も装備される。これにより、使用できるトップ/ハイトスピーカーは最大6本になり、さらに外部パワーアンプも併用すれば最大「7.4.4ch」や「5.4.6ch」のスピーカー構成も可能となる。

CINEMA 50

HDMI入力は合計6系統あり、全て40Gbps(8K/60p、4K/120p映像信号パススルー)に対応することにも注目。サラウンドフォーマットは、Dolby Atmos、DTS:X、Auro-3D、IMAX Enhancedに対応するなどこちらも全方位的だが、さらに近年話題となっている360立体音響技術を使った新しい空間オーディオテクノロジー「360 Reality Audio」へも対応していることが興味深い。

CINEMA 50の背面端子部

また、本モデルから内蔵アンプの動作を個別にオン/オフできる「プリアンプ・モード」機能が追加された。これにより外部パワーアンプを追加した時の親和性が向上している。

美しい新デザイン。音質はサウンドマスターが徹底チューニング



シャーシについても見所が多い。搭載アンプの数や豊富な入出力インターフェイスを達成した結果、シャーシ高は165mmと堂々としているが、注目したいのはまるでハイファイのオーディオ機器のような美しいフロントフェイスのデザインだ。

この造形は2020年に発売されたHi-Fiコンポーネント 30シリーズに通じるもので、新世代のマランツを象徴するデザインが採用されていると言える。またフロントのディスプレイはOLED(有機EL)になり、文字の視認性が向上している。

回路やソフトウェアと違い、毎年のアップデートが難しいシャーシ構成も今回のフルモデルチェンジを機に刷新された。本体とフロントシャーシの剛性を強化し、板状の補強剤「スチールインナー」を追加。トップカバーも新規パーツとなっているほか、様々なポイントが刷新されている。

注目したいのはプリアンプ部だ。ハイファイ用アンプでも使用される電流帰還型のディスクリートアンプモジュール「HDAM-SA2」を15ch分搭載する贅沢な内容で、マランツのハイファイオーディオ製品の音質を決めるサウンドマスター尾形好宣氏が徹底的に音質チューニングを実施した。

一方のCINEMA 70sは、定格出力110W(8Ω)のフルディスクリートパワーアンプを7ch分搭載した一体型のAVアンプ。プロセッシング処理は7.1chで同数のプリアウトが利用できる。これにより使用できるトップ/ハイトスピーカーは最大2本で、「5.2.2ch」等のスピーカー構成に対応する。

HDMI入力は合計6系統で、40Gbps対応はそのうち3系統となる。サラウンドフォーマットは、Dolby AtmosとDTS:Xに対応している。

CINEMA 70sの背面端子部

つまるところ、2モデルの主な違いは、HDMIの40Gbps対応端子数、内蔵アンプ数、DSPの処理能力など。プロセッシング可能なch数やデコード可能な音声フォーマットが異なるということだ。

音が出た瞬間に「ああ、なんとクセのない音だ」と感じ入った



まずは自宅の試聴室に4.0chのサラウンド環境を構築した。プロジェクターにはJVC「DLA-V90R」、スクリーンはオーエス「ピュアマットIII Cinema」(120インチ/16:9)を組み合わせた。スピーカーは、フロントにBowers & Wilkinsの「702 S3」、サラウンドに同「702 S4」を使う。

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