PR想像を超える実力のヘッドホン/プリアンプ
音質にサイズは関係ない。EARMEN「CH-AMP」が机上を最高峰のリスニング空間に変える
最近、急速に存在感を高めているオーディオブランドEARMENから、ヘッドホン/プリアンプ「CH-AMP」が登場した。横幅わずか15センチのコンパクトなオーディオ機器に、僕の気持ちは高まる。
バランス入力と出力を持ち、フルバランス動作を実現。十分な駆動力と、ノイズ対策のために別筐体化された電源ユニットを装備するなど、超小型であっても一切の妥協のないCH-AMPの実力に迫ってみたい。
EARMENはアメリカのシカゴに拠点を持つハイエンドブランド。製品の設計と製造はヨーロッパで行っている。あえてハイエンドブランドと書いたのは、EARMENの製品はCDケースのようなたいへんコンパクトなシャーシを持ちつつも、高レベルの性能を求めて搭載部品から内部構成まで妥協のないマテリアルと技術が投入されているからだ。
CH-AMPはソフトウェアエンジニア1名、ハードウェアエンジニア2名、そしてデザイナー兼マシン・エンジニアの計4名を中心に開発されたという。特に僕がCH-AMPの構成に本気度を感じたのは、電源部とオーディオ部が別筐体なことだった。シャーシサイズは本体部および電源部とも横幅15センチ。一足先に発売された評価の高いフルバランス構成のD/Aコンバーター「Tradutto」と同じで、2基積み重ねても使用できる。
シャーシは、大型の据え置き型ハイエンドオーディオ機器同様にアルミ削り出しで作り出されている。重量は本体が550g、電源部が1590gの合計なんと2kgオーバー!「なにこれ!」っていうほどの物量投入だ。
フロントパネルには、左側から6.5mmシングルエンド、4.4mmバランスのヘッドホン出力を備え、センターには有機ELのディスプレイ表示部を搭載し、入力切り替え/ヘッドホンのゲイン切り替えボタン、ボリュームノブの順番で設置されている。
入力端子はRCAが2系統と4.4mmバランス入力を1系統搭載する。これにより3.5mmのヘッドホン/ライン出力もしくは4.4mmバランス出力を持つDAPや据え置き型オーディオ機器と組み合わせ、アンバランス、バランス両方の入力を受け付けることができる。出力端子はボリューム連動するプリアウト端子を装備。こちらもRCAと4.4mmバランスという2系統を搭載する。
話を別筐体の電源部に戻したいが、同社によると十分なパワーと低ノイズを両立するためには、高品位パワーサプライユニット(PSU)を載せるスペースが必要だったとのこと。その理由は高感度なIEMやヘッドホンを使用する場合、電磁波の干渉を低減することにあったという。さらに、12Vの電源供給機能を備え、Traduttoなどの外部電源として使用できるのも面白い。
そして内部のオーディオ回路がフルバランス構成ということにも注目したい。CH-AMPに入力されたバランス信号はそのまま増幅され、アンバランス入力からの信号は、位相差を作らずバランス変換を行い、+と-の信号は完全に同位相で増幅される。
ここでピンとくる方もいるだろう。そう、CH-AMPが持つストロングポイントの1つは、超小型であってもバランス入力と出力を持ち、内部もフルバランスで動作するオーディオシステムを、ヘッドホンおよびスピーカー環境で構築できることにある。
また、開発陣によれば小型化するための苦労は多々あったそうで、内部のPCBレイアウト(部品の正しい描画と配置)に試行錯誤が必要だったとのこと。特にデジタル回路とアナログ回路、低電流と高電流、そしてデータの相互通信などを省スペースに搭載することが難しかったそうだ。
ヘッドホン出力はゲイン切り替え機能を持つ。その内容は下記の通り、出力レベルとインピーダンスの違いにより、駆動力が要求されるハイインピーダンスヘッドホンや最近流行の高感度IEMという特性の違う両方でマッチングをとることができる。
6.5mmシングルエンド Hi:7V(1.5W/32Ω) /Low:2.9V(260mW/32Ω)
4.4mmバランス Hi:11V(3.8W/32Ω)/Low: 5.5V(1W/32Ω)
そのほかの高音質対策としては、特性の良いDC特性とAC特性の両方を兼ね備えた、独自の「コンポジット・アンプリファイヤー・トポロジー」回路の採用により、出力トランジスターにかかる過負荷がオフセット電圧に影響しないとか、品質の高いDC出力オフセット回路の搭載や、WIMAのコンデンサーなど高品位なパーツが惜しげもなく投入されていることにある。
バランス入力と出力を持ち、フルバランス動作を実現。十分な駆動力と、ノイズ対策のために別筐体化された電源ユニットを装備するなど、超小型であっても一切の妥協のないCH-AMPの実力に迫ってみたい。
CDケースサイズに詰め込まれたEARMENの設計思想
EARMENはアメリカのシカゴに拠点を持つハイエンドブランド。製品の設計と製造はヨーロッパで行っている。あえてハイエンドブランドと書いたのは、EARMENの製品はCDケースのようなたいへんコンパクトなシャーシを持ちつつも、高レベルの性能を求めて搭載部品から内部構成まで妥協のないマテリアルと技術が投入されているからだ。
CH-AMPはソフトウェアエンジニア1名、ハードウェアエンジニア2名、そしてデザイナー兼マシン・エンジニアの計4名を中心に開発されたという。特に僕がCH-AMPの構成に本気度を感じたのは、電源部とオーディオ部が別筐体なことだった。シャーシサイズは本体部および電源部とも横幅15センチ。一足先に発売された評価の高いフルバランス構成のD/Aコンバーター「Tradutto」と同じで、2基積み重ねても使用できる。
シャーシは、大型の据え置き型ハイエンドオーディオ機器同様にアルミ削り出しで作り出されている。重量は本体が550g、電源部が1590gの合計なんと2kgオーバー!「なにこれ!」っていうほどの物量投入だ。
フロントパネルには、左側から6.5mmシングルエンド、4.4mmバランスのヘッドホン出力を備え、センターには有機ELのディスプレイ表示部を搭載し、入力切り替え/ヘッドホンのゲイン切り替えボタン、ボリュームノブの順番で設置されている。
入力端子はRCAが2系統と4.4mmバランス入力を1系統搭載する。これにより3.5mmのヘッドホン/ライン出力もしくは4.4mmバランス出力を持つDAPや据え置き型オーディオ機器と組み合わせ、アンバランス、バランス両方の入力を受け付けることができる。出力端子はボリューム連動するプリアウト端子を装備。こちらもRCAと4.4mmバランスという2系統を搭載する。
話を別筐体の電源部に戻したいが、同社によると十分なパワーと低ノイズを両立するためには、高品位パワーサプライユニット(PSU)を載せるスペースが必要だったとのこと。その理由は高感度なIEMやヘッドホンを使用する場合、電磁波の干渉を低減することにあったという。さらに、12Vの電源供給機能を備え、Traduttoなどの外部電源として使用できるのも面白い。
そして内部のオーディオ回路がフルバランス構成ということにも注目したい。CH-AMPに入力されたバランス信号はそのまま増幅され、アンバランス入力からの信号は、位相差を作らずバランス変換を行い、+と-の信号は完全に同位相で増幅される。
ここでピンとくる方もいるだろう。そう、CH-AMPが持つストロングポイントの1つは、超小型であってもバランス入力と出力を持ち、内部もフルバランスで動作するオーディオシステムを、ヘッドホンおよびスピーカー環境で構築できることにある。
また、開発陣によれば小型化するための苦労は多々あったそうで、内部のPCBレイアウト(部品の正しい描画と配置)に試行錯誤が必要だったとのこと。特にデジタル回路とアナログ回路、低電流と高電流、そしてデータの相互通信などを省スペースに搭載することが難しかったそうだ。
ヘッドホン出力はゲイン切り替え機能を持つ。その内容は下記の通り、出力レベルとインピーダンスの違いにより、駆動力が要求されるハイインピーダンスヘッドホンや最近流行の高感度IEMという特性の違う両方でマッチングをとることができる。
6.5mmシングルエンド Hi:7V(1.5W/32Ω) /Low:2.9V(260mW/32Ω)
4.4mmバランス Hi:11V(3.8W/32Ω)/Low: 5.5V(1W/32Ω)
そのほかの高音質対策としては、特性の良いDC特性とAC特性の両方を兼ね備えた、独自の「コンポジット・アンプリファイヤー・トポロジー」回路の採用により、出力トランジスターにかかる過負荷がオフセット電圧に影響しないとか、品質の高いDC出力オフセット回路の搭載や、WIMAのコンデンサーなど高品位なパーツが惜しげもなく投入されていることにある。
次ページまずはヘッドホンによる試聴を実施。思わず声が漏れるクオリティ