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PR新旧モデルの聴き比べで進化を探る

MAT搭載で生まれ変わったKEFスピーカーの「Rシリーズ」! 中核ラインが届ける最前線のサウンドを徹底チェック!

公開日 2023/02/14 06:30 大橋伸太郎
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■R3 MetaとR3を比較試聴、滲みのない圧倒的な明瞭感



新Rシリーズで唯一のブックシェルフ型であるR3 Metaは、第12世代Uni-Qドライバー+MATと165mmウーファー×1基を合わせた3ウェイ・バスレフモデル。

「R3 Meta」363,000円(税込/ペア)、前モデル「R3」との音質を比較チェック

R3と聴き比べてみると、ボーカルの発声位置が高く、音場の奥行きも深くなっている。R3は、ボーカルやソロ楽器が響きの中に埋もれて輪郭に滲みが出てしまうのだが、R3 Metaは、MATの採用とそれに最適化したUni-Qドライバーの改善で音場感と定位が向上している。R3でピアノ等の比較的高い帯域の楽音にわずかながら雑味が感じられたが、R3 Metaではそれが消えて歪みを感じさせないクラリティの高い音になった。

MATの恩恵で、余分な響きが整理されてスムーズで、自然な肉付きの響きを得ている。突っ張った所がなくしなやかなため、長時間の試聴でも聴き疲れしないだろう。

ニッキ・パロット『思い出のパリ』(SACD)では、録音のエネルギー感を再現。密度と温度感は豊かだが、固まり感や混濁感はなく、音が解れて音場の見通しもよく抜けも素晴らしい。清々しい音楽の風が吹いてくるのだ。ボーカルにキレがあり、肉声感が豊かで音場にくっきりと浮き上がる。

R3をスタジオでプレイバック・レファレンスとして使うプロがいるのは、無駄な音を出さず、意図的な強調感がなく、長時間のリスニングに好適だからである。R3 Metaは、その持ち味にさらなる磨きが掛けられた、正確な表現が身上のモデルといえる。

■R7 MetaとR7を比較試聴、みずみずしく音のキレも抜群



本シリーズで二番目に大きいフロア型のR7 Metaは、第12世代Uni-Qドライバーをパラレル駆動の165mmウーファー×2基で挟み込む構造を採用している。

「R7 Meta」657,800円(税込/ペア)、前モデル「R7」との音質を比較チェック

独立したウーファーの追加で音楽表現のスケールを増し、音楽をノージャンルで活き活きと楽しませてくれる、聴かせ上手なスピーカーという印象のR7 Meta。R7よりも、ボーカル、コーラス、演奏の重なりが美しく整っているの特徴的だ。

ザ・ビートルズ『リボルバー』(2022 Remix)では、「Here, There And Everywhere(2022 Mix)」の素朴で飾り気のない、みずみずしい音楽は感涙モノ。音の明瞭さが向上しており、ベースのラインもはっきりと感じられる。さらにエージングすることで、2基のウーファーの鳴り方がまた一歩向上しそうな伸びしろも見えた。

「Tomorrow Never Knows(2022 Mix)」では、音の定位の表出に優れ、チベットの鳥葬をイメージさせる効果音のパンニングの軌跡が明瞭でスピーディ。キレがあって音離れもよく、鳥群がスピーカーの周囲を大きく超えて羽ばたき渦巻く。

■R11 Metaを試聴、低域の浸透力が高く音の鮮度も飛躍



シリーズ最上位のフロア型R11 Metaは、第12世代Uni-Qドライバーに4基の165mmウーファーを加えた3ウェイ・バスレフモデル。

「R11 Meta」902,000円(税込/ペア)、R11 Meta単体での音質をチェック

諏訪内晶子『J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ』(SACD)では、MATによってUni-Qドライバーが到達した完成度の高さを実感させる。重奏のパッセージで音質変化が少なくシームレス、一挺のバイオリンがポリフォニーを紡ぎ出す説得力がある。中央定位も揺るぎなく、背後の音場のデプスも深い。MATの搭載で音の戻りがないため、音の滲みがなく、さらに音の質感の精度や鮮度の向上をもたらしている。

シーネ・エイ『We've Just Begun』(SACD)では、バスドラとスネアの量感と切れ味、金管の艶で試聴会場を満たして染め上げ、小股の切れ上がったボーカルが飛んでくる。広い試聴室をものともしない低域の浸透力だ。音楽で低音の支えがいかに大事かをあらためて認識させるモデルだ。

■KEFの伝統的な魅力と最前線のサウンドが手に入る



Rシリーズの進化は、MATの搭載による無駄な響きの低減だけには止まらない。ハイエンドのThe Reference Metaから高音質技術を継承し、全体のチューニングを緻密に再度構築することで、Rシリーズとしての潜在能力を引き出せている。Blade One/Two MetaやThe Reference Metaという上位機はあるのだが、今回の新RシリーズはやはりKEFの最前線なのである。

3モデルを試聴すると、サイズと形式で三者三様の個性も表れた。R3 Metaはニュートラルなモニター調の音質が同社の初心を思い出させる。R7 Metaはさまざまなジャンルを受け止める懐の広さがあるため、音楽はもちろんだがマルチchシステムで映画も楽しみたくなった。大型のR11 Metaは家庭用スピーカーとしてこれ以上望むものがないレベルと言いたくなる。伝統的にKEFの魅力であるスケール感と包容力を、現在のラインナップで一番感じさせてくれる。コンテンツを愛してやまない方々に、ぜひ一度MAT搭載の新Rシリーズのサウンドを実際に体感してみてほしい。

また現在、下記の販売店にてRシリーズの試聴が可能となっているので、最新の中核モデルのサウンドを体感してほしい。詳細について問い合わせは各店舗まで。

<Rシリーズ視聴可能店舗>
・KEF Music Gallery TEL:03-6256-0260
・アバック 新宿本店 TEL:03-5937-3150
・アバック 横浜店 TEL:045-228-9881
・アバック Classic馬車道店 TEL:045-319-6985
・アバック 静岡店 TEL:054-273-4550
・アバック 梅田店 TEL:06-6949-8726
・アバック 名古屋店 TEL:052-571-8810
・アバック 岡崎店 TEL:0564-47-8110
・アバック Classic福岡店 TEL:092-432-0722
・オーディオユニオンお茶の水店 TEL:03-3294-6766
・オーディオユニオン 大阪店 TEL:06-6147-7521
・OTAI AUDIO  TEL:0568-21-2700
・サウンドテック TEL:0835‐21‐5555
・サウンド・ハンター岐阜店 TEL:058-278-0851

<SPEC>
[R3 Meta]
●形式:3ウェイ・バスレフ型 ●ユニット:Uni-Qドライバー(25mm アルミニウム・ドーム トゥイーター +MAT/125mm アルミニウム・コーン ミッドレンジ)、165mm ハイブリッド・アルミニウム・コーン ウーファー×1 ●再生周波数帯域:38Hz〜50kHz ●クロスオーバー周波数:420Hz、2.3kHz ●能率:87dB ●インピーダンス:4Ω ●外形寸法:200W×422H×336Dmm ●質量:12.4kg

[R7 Meta]
●形式:3ウェイ・バスレフ型 ●ユニット:Uni-Qドライバー(25mm アルミニウム・ドーム トゥイーター +MAT/125mm アルミニウム・コーン ミッドレンジ)、165mm ハイブリッド・アルミニウム・コーン ウーファー×2 ●再生周波数帯域:33Hz〜50kHz ●クロスオーバー周波数:400Hz、2.4kHz ●能率:88dB ●インピーダンス:4Ω ●外形寸法:200W×1062H×384Dmm ●質量:29.3kg

[R11 Meta]
●形式:3ウェイ・バスレフ型 ●ユニット:Uni-Qドライバー(25mm アルミニウム・ドーム トゥイーター +MAT/125mm アルミニウム・コーン ミッドレンジ)、165mm ハイブリッド・アルミニウム・コーン ウーファー×4 ●再生周波数帯域:30Hz〜50kHz ●クロスオーバー周波数:330Hz、2.5kHz ●能率:90dB ●インピーダンス:4Ω ●外形寸法:200W×1249H×384Dmm ●質量:36.5kg

(提供:株式会社KEF JAPAN)

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